【ⓓ！】少女漫画から転生しました、負けヒロインです。 (ページ9)

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深夜のお風呂時間ページ9

『.....』

今は何時だろうか。

きっと長い時間眠っていた私はゆっくり目をあけ、目を擦る。
そして目の前を見るとベッドを仕切るカーテンから少し明かりが漏れていた。

しんぺいさんかな？と思いながら恐る恐るカーテンを開ける。

「おはようさん、えーっと.....No.23」

すると私の方を向いていないのにも関わらず挨拶をされる。
首に目でもついてるのだろうか。

『なんばーにじゅうさん？私はAです』

「知っとる。でも今の君の立場、言わんでもわかっとるよな？」

住まわせてもらってる身ってこと？

それは人生で初めて聞いた類の質問で真剣に悩んでいると、椅子を回しこちらに顔を向ける。
顔は男の人っぽいのに可愛い感じ。声からは想像できないギャップに圧倒されてしまう。

「簡単に言えば対価なしで住まわせてもらっている身、監視されるって事や。」

『.....？』

「え、まだわからんの？」

キリッとしていた顔が崩れれば、眉をしかめさせ呆れたようにこちらを見る。

『...はい。それより身長小さくて可愛いですね！』

「んな...！？」

彼は持っていたペンを落とすと石像のように固まってしまった。
何かだめなことを言ったのだろうか？
でも彼が固まっていたら聞きようがないのでとりあえず彼の顔の前で手を振ってみる。

「ん゛んﾂ...まず！あんさんの監視を任されたロボロや。」

そう言うと下に落ちていたペンを拾い、ボードに挟まったなにかの紙にペンをはしらせる彼。

「んで今からすることは...まず風呂に入る。あと服装を変える」

「言っておくが効率を良くするために早く入るんやで。」