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ある埋蔵機へのインタビュー記録
職員:調子はどうだ? まだ、どこかに不調は残るか?
■■:……だいぶ良くなった、と思う。……元の感覚などもう分からん、覚えてなどいない。
職員:そうか……手足の痺れや息苦しさ、倦怠感は?
■■:無いと言って差し支えないはずだ。
職員:それはよかった。ではそのように記録しておく、構わないな?
■■:ああ。
職員:それじゃあ、……ここから本題だ。なぜ、あの場所に埋められていたんだ? もちろん、話したくないことは話さなくて構わないし、覚えている限りでいい。何か……
■■:覚えている限りだと? ……全て覚えている、ああ、何もかもだ!! あやつらが我々に何をしたのか、事細かに、具に覚えているとも!!!
職員:落ち着いてくれ、■■。そう、落ち着いて、初めから……ゆっくり話してほしい。
■■:……初めから、か。……何から話したものか。我らが急遽集められたところからがいいだろうか。
職員:構わない。
■■:日本が負けた後、数々の飛行機が破壊され、あの下へ埋められたのは貴様らも知っているだろう。しかし、その時人型だった我らは一度はその処分を免れたのだ。
職員:匿われた、ということか?
■■:そういうことになる。
向こうはまさか我々が飛行機だとは思っていなかったようでな、倉庫や飛行場に駐機していた普通の飛行機達がまず先に処分された。しかし流石に処分した飛行機の数と名簿に記された飛行機の数が一致しないことに気付かれたようでな、米兵共は「これらの機体をどこへやった」とそこの職員へ詰め寄った。渋々彼らは我々が飛行機であることを明かし、2日後までに必ず処分せよとの命が下った。
そして、……そして、奴らは我々を謀りおったのだ!! 飛行機形態にして燃料を満たした後、「最後の晩餐だと思ってくれ」と言って差し出した白湯に、一服盛りよった!!!
……見事に騙された我々は何の疑いもなくその白湯を飲み干し、意識を失った後あの木箱に詰められ、今に至る。
職員:……そうか。ありがとう、辛かっただろう。
■■:……いや、これで役に立つのであれば。
インタビュー終了
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梟煌(プロフ) - アオ@さん» 追加作成の希望、ありがとうございます。承りました、CSの作成をお願いします。 (2021年11月29日 17時) (レス) id: 41d4a93ac5 (このIDを非表示/違反報告)
アオ@(プロフ) - 連絡遅れました。ヒコーキで一人追加希望します。【二十代/男?/現代機/偵察機/U-2】……で、よろしくお願い致します (2021年11月15日 10時) (レス) @page10 id: 0a089832a9 (このIDを非表示/違反報告)
梟煌(プロフ) - カラスさん» お疲れ様でした、確認させて頂きました。問題もありませんので、掲載させて頂きます。 (2021年10月21日 20時) (レス) id: 90a0a74eeb (このIDを非表示/違反報告)
カラス(プロフ) - すみません!使用させて頂いた画像メーカー様の名前の記載を忘れておりました…! 修正しました、申し訳ありません。 (2021年10月20日 23時) (レス) @page15 id: ee1ca5de66 (このIDを非表示/違反報告)
カラス(プロフ) - 夜分遅く失礼します。CS完成致しました。お時間ある時にご確認頂けると幸いです。【https://uranai.nosv.org/u.php/novel/RAVENWING/】 (2021年10月18日 23時) (レス) id: ee1ca5de66 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:梟煌 | 作者ホームページ:Twitterには生息しています
作成日時:2020年10月16日 21時