貴方を慈しむ

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K.Yugo side



昔から自分の立場に悩んでいた。優遇された立場だった。はたから見たらシンデレラボーイなのだろう。妬まれていた。でも望んだ世界じゃないから、"妬まないでよ"、"やめてよ"って思った。妬まれて当然の立場だったのにね。あのときの俺はガキだったから、この立場変わってくれるなら変わってよ！なんて思っていた。

……でもB.I.Shadowが自然消滅して虚無感に包まれた。望んだ世界じゃないのになんで悔しいって思うんだろ。耐えられなくて誰もいない場所で涙を流してたら、


樹『高地？』

優『樹……』


深夜枠にも関わらず、高視聴率だった私立バカレア高校が劇場版化され、その時一緒だったのが今では同じグループの、スクール革命のとき俺に振り付けを教えてくれた樹だった。
……樹にバレてしまった。樹は俺より先輩だけど、でも歳下。涙を拭って平気なフリをしたいのに涙が止まらない。どうしようと悩んでたら樹が俺を抱きしめた。


優『樹……？』


突然の事でビックリした。そのあと樹が、


樹『辛かったら相談して。俺が守るから』


そう言った樹を見て、なぜかキュンッとした。キュンッ……？ なんで俺、樹にドキドキしているのだろう。もしかして樹に恋してる？
……俺はこの時をキッカケに友人、バカレア仲間と思ってた樹に対する感情が恋だということに気がついた。




これが俺の恋の始まり。
好き、大好きだよ、樹─────。

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