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A side
『…物はいいけど…シンプルさにかけるわね…。』
明け方までの仕事を終え、店を出たのは日が出始めた頃。
1度家へと戻るとシャワーと着替えを済ませ、朝食も兼ねて商人の出店を見に行こうと外に出た頃には日は真上に登りきっていた。
この島で売っているものとはひと味違う宝石が輝いていた。
どれも偽物という事は無さそうだが、これといって欲しい物も見つからない。
商人「おやおやお嬢さん、君にはこっちがお似合いなんじゃないかな？そちらは少し高価な物だよ。」
他の客の相手を終えてこちらへ近づいてきた商人は、安価な装飾品を指さした。
『…あら、失礼しちゃうわ。これでも自分で稼ぐレディなのよ？これくらいご褒美に買わせてくれないかしら。』
失礼な物言いにイラつく己を抑えながらそう言うと、小さく笑って見せた。
『とりあえずこれだけ貰ってくわ。お代はこれで足りるでしょう？』
見合った量の金貨を彼に渡しては今購入した金色に輝くブレスレットを腕につけた。
今までに付けていた物と重なり金属音を鳴らす腕を見ると自然と口元が緩んでしまう。
『さて、次はバンダルに美味しい果物でも見繕って…』
「……」
立ち上がり、近くに出ている沢山の果実が並んだ出店を見に行こうと振り返ると長身の男にぶつかりかけた。
『っと…、ごめんなさい！よく見ていなくて…』
触れる前に避ける事が出来たから良かったものの、驚かせてしまっては申し訳ないと頭を下げる。
「…別に。当たっちゃいねぇよ。」
おかしいな。いつもなら人が通る気配くらい気付くはずなのに。
髪の隙間から視界に入る男を見ると、何となく。嫌な予感がした。
服から伸びる腕、その先にある手の甲から指まで描かれたタトゥー模様
「どうかしたんすか？キャプテン。」
そして、横の男のその一言。
ロー「何でもねぇ。行くぞ。」
こいつら海賊だ。
前を歩く男達の繋ぎには全員同じ模様が描かれてる。
海賊を象徴するドクロのマークが…
『……』
勝手に他人のテリトリーに踏み込むくせに、
気に食わないことがあればすぐに攻撃的になる。
横暴で、自分が神だとでも思っているのだろうか。
海賊なんて、どうせ自分のことしか見ていない。
『奪う立場じゃない。奪われる立場だっていい加減気づけよ。ばーか。』
そう言って踵を返して歩き出した少女の手には、3人組内1人からくすねた財布が握られていた。
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おだんご(プロフ) - 瑠李さん» 気に入って頂けて嬉しいです！！最近更新出来てなくて申し訳ないですがこれからも楽しんでくれると嬉しいです💗 (2022年9月20日 12時) (
レス) id: 2253c94c55 (このIDを非表示/違反報告)
瑠李(プロフ) - 初コメ失礼します。何度の読み返すぐらい大好きな作品です( ◜ᴗ◝ )ﾆｺ更新楽しみに待っています⸜( •⌄• )⸝頑張ってください(๑•̀ㅂ•́)و✧応援してます。 (2022年9月18日 14時) (レス) id: 9824e2f221 (このIDを非表示/違反報告)
おだんご(プロフ) - 咲来(名前)さん» コメントありがとうございます！すっごく嬉しいです頑張ります🥹 (2022年8月31日 12時) (レス) id: 2253c94c55 (このIDを非表示/違反報告)
咲来(名前)(プロフ) - すごく大好きです！これからも更新頑張ってください❗️ (2022年8月30日 21時) (レス) id: ff57aa709d (このIDを非表示/違反報告)
おだんご(プロフ) - くいっくさん» ありがとうございます！その言葉凄く励みになります😭 (2022年8月7日 13時) (レス) id: 2253c94c55 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おだんご | 作成日時：2022年8月4日 19時
