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P.35 ページ35

ロー side




『…っ……は……っ、やめ……て……』



この女がうなされているのを見るのはこれで何回目だ。


この部屋に1つしかないソファを占領して眠り続けるこいつは、この船に来てからずっとこの様子。




最近は隠れてベポ達に会いに行っているようで

海賊嫌いのこいつが少しは心を開いているのだろうとも思っていたが、相変わらず何度も起きては眠っての繰り返し。

日に日に顔色は悪くなっていく一方だった。



夜には眠ることすら出来ないのか、クルーが起き始める明け方から昼にかけて眠り続けている。


読んでいた本を片手に床に落とされた布を拾いにその女の元へ寄れば額に薄らと汗をかく様子が見て取れた。



何をやめて欲しいのかなんて俺にはわかりやしない。


夢の中に救いの手を差し伸べることも出来ずに、拾った布を再び体にかけてから余されたスペースに腰を落とす。



ロー「……」


悪夢にうなされている間、こいつは何をしたって起きやしない。


少しでも楽にしてやりたいなんて柄にも無い感情を抱きながら真っ白な髪を撫でてみた。


こうして触れたところで瞼はピクリとも動かなかった。




こいつらが言う亡霊は大凡の検討がついている。


しかしそれを本人に伝えたところで何も変わりはしない。


こいつ自身でそれをどうにかするしかない。



あの夜あの船上で見た悪魔を…。






ロー「…あとはお前次第だ。そんなもんに苦しめられてんじゃねぇよ…A。」


諦めてこの船のクルーだと認めろ。


早く俺のものになれ…。





バンッッ!!



ベポ「キャプテーン!!大変だよ!軍艦が2隻も!!しかも見つかって砲撃されてるー!!!」



大きく開け放たれた扉の向こうでベポがそう叫んだと同時に船が揺れた。


既に上は戦闘態勢。大砲を撃ち込まれてるらしい。


潜水して逃げようにも割れた窓ガラスはダンボールで塞いでいるだけ。


海軍に会ってしまった今、残された選択肢は戦闘一択だ。



横を見れば、こんな状況下でも眠り続ける女がいた。


こいつが起きる前に片付けるか。



ロー「丁度良い。ついでに食料と金になりそうなものも奪って来い。この船に手を出したんだ…簡単には逃がさねぇ。」

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おだんご(プロフ) - 瑠李さん» 気に入って頂けて嬉しいです!!最近更新出来てなくて申し訳ないですがこれからも楽しんでくれると嬉しいです💗 (2022年9月20日 12時) (レス) id: 2253c94c55 (このIDを非表示/違反報告)
瑠李(プロフ) - 初コメ失礼します。何度の読み返すぐらい大好きな作品です( ◜ᴗ◝ )ニコ更新楽しみに待っています⸜( •⌄• )⸝頑張ってください(๑•̀ㅂ•́)و✧応援してます。 (2022年9月18日 14時) (レス) id: 9824e2f221 (このIDを非表示/違反報告)
おだんご(プロフ) - 咲来(名前)さん» コメントありがとうございます!すっごく嬉しいです頑張ります🥹 (2022年8月31日 12時) (レス) id: 2253c94c55 (このIDを非表示/違反報告)
咲来(名前)(プロフ) - すごく大好きです!これからも更新頑張ってください❗️ (2022年8月30日 21時) (レス) id: ff57aa709d (このIDを非表示/違反報告)
おだんご(プロフ) - くいっくさん» ありがとうございます!その言葉凄く励みになります😭 (2022年8月7日 13時) (レス) id: 2253c94c55 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おだんご | 作成日時:2022年8月4日 19時

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