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No side
答えを出した次の日、早くも彼女の出航は決まった。
最後の夜だから。と枕を片手にバンダルの部屋の前へ立ち寄ったものの、彼へ心を開いたあの頃とは違い少女の目の前の扉が開かれることはなかった。
一緒の食事を取り、店のメニューのアイディアを考えながらいつの間にか寝ていたり。
そんな思い出が詰まったソファーで眠る事で彼女は最後の夜を超えた。
ロー「行くぞ。」
朝早くに迎えに来たローに連れられ、Aはバッグ1つという少ない荷物を手に港へ足を運んだ。
バンダル「あっという間の5年間だったな…。A、あんまり無茶はするな。元気出やれよ？」
寂しさはあるものの、ようやく迎えることが出来たこの時をバンダルは心から喜んだ。
どこか沈んだ表情の娘の背中に手を当てると、ローの元へと押してやる。
しかし、それに抗い向きを変えたAはその大きな体に抱きついた。
『バンダル…私に居場所をくれてありがとう。一人ぼっちだった私を…娘の様に愛してくれてありがとう。
私、知ってるよ…海賊には優しい人もいるって…貴方がそうだもの…』
唐突にされた娘の告白に、男は苦笑いで頬をかいた。
バンダル「…こりゃ参った、バレてたのか。」
『私、この船で世界を知りたい。彼らを一括りに憎むかどうかを決めるには、私は何も知らなすぎる。』
相変わらず闇しか映さない瞳だが、自分の意思を強く持つその姿はとても凛々しくバンダルの記憶に焼き付いた。
ローの後ろをついて船に乗り込んだ彼女は精一杯の笑顔を顔に浮かべて大空に向かって手を上げた。
『今までありがとう！愛してるわ！お父さん！！行ってきます！』
初めて会った時とは何もかもが違う。
5年間、自分は鎖に傷1つ入れることは出来なかった。
断ち切るどころか、自分がその枷を増やしてしまう有り様。
離れてしまうのは寂しいが、これは自由を求める旅立だと信じてる。
だからこそ、心配なんかしていない。
父親も青空に大きく腕を突き上げると満面の笑みを彼女へ向けた。
バンダル「…おう！行ってこい！」
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おだんご(プロフ) - 瑠李さん» 気に入って頂けて嬉しいです！！最近更新出来てなくて申し訳ないですがこれからも楽しんでくれると嬉しいです💗 (2022年9月20日 12時) (
レス) id: 2253c94c55 (このIDを非表示/違反報告)
瑠李(プロフ) - 初コメ失礼します。何度の読み返すぐらい大好きな作品です( ◜ᴗ◝ )ﾆｺ更新楽しみに待っています⸜( •⌄• )⸝頑張ってください(๑•̀ㅂ•́)و✧応援してます。 (2022年9月18日 14時) (レス) id: 9824e2f221 (このIDを非表示/違反報告)
おだんご(プロフ) - 咲来(名前)さん» コメントありがとうございます！すっごく嬉しいです頑張ります🥹 (2022年8月31日 12時) (レス) id: 2253c94c55 (このIDを非表示/違反報告)
咲来(名前)(プロフ) - すごく大好きです！これからも更新頑張ってください❗️ (2022年8月30日 21時) (レス) id: ff57aa709d (このIDを非表示/違反報告)
おだんご(プロフ) - くいっくさん» ありがとうございます！その言葉凄く励みになります😭 (2022年8月7日 13時) (レス) id: 2253c94c55 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おだんご | 作成日時：2022年8月4日 19時
