この奇跡に、感謝 ［ 紫 ］− 1 −

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翌日


うちの娘も看護学校通っててねー
と聞いてもいないことを
ずーっと話し続けるおじさんの話を
永遠に聞かされてさぁーと、

唯一私が副業をしてることを知ってる清瀬に話すと、
別料金もらいたくなるやつじゃん！と笑われた。


ねっ。ほんと。


私はあの日何をしに行ったんだ？って感じよ。



清瀬「で？今回どんなあれだったの？」


「いやぁ、普通になんかの撮影っぽかったよ。」


清瀬「誰いた？」


「え、全然見てない。」


清瀬「つまんなぁー。笑」


「ふふっ。興味ないもん。」


清瀬「それが楽しみで
イベントナースってやる人多いのに。」


「らしいね。」




SnowManが居たよなんて言えない。


深澤辰哉が居たよとは口が裂けても言えない。


深澤辰哉に連絡先聞かれたよなんて言ってみ？



大事件だよ！！




清瀬「ほんとよくやるよねぇー。
休みの日くらい休みたい。」


「なんかもったいなくて。
時間があるなら何かしらしていたいんだよね。」


清瀬「早死しそぉー。笑」


「ふふっ。」




まぁ別に長生きしたいとは思ってないしね。


今を充実しつつ老後を考えたい。




夜、家で1人テレビを見ていると
珍しく派遣会社の人から電話がかかってきた。



はい。と出ると、
昨日はお疲れ様でしたぁと営業ボイスが耳に響く。



そして、なんか佐藤さん
気に入られたみたいなんですけど、
何かしました？と訳の分からない質問をされた。



何かしたと言えば、

深澤辰哉に連絡先を聞かれて断ったことくらい。


ほんとそれくらい。


でもそれは言っていい事じゃないから黙ってると、
長々話してたおじさんの名前を言われた。



派遣会社の人の話によると、
テレビ業界で結構有名な人だったらしい。



また次もお願いしたいそうなんで
よろしくお願いしますと言われた。




いや、ダルっ！

またおじさんの相手？マジ無理ー。



この日なんですけど、
と言われた日は運良く夜勤だったから丁重に断った。



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なのに、また別日に話が入って


…仕方なく行くことにした。



今度はどんな撮影よ…。




まぁいいけど。

おじさんの相手したらいいんでしょ？

任せてよ。

人の話聞くの嫌いじゃないし、

なんなら看護師の得意分野じゃん。

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