103 大我side ページ3
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リビングのドアを開けると、
ソファに横になって眠っている無防備なAが居た。
テーブルの上には楽譜とギターが置かれていた。
相変わらず熱心だなぁ。
俺が来たのに起きる気配のないA。
ソファの下に腰掛け、
顔にかかっている髪の毛を後ろに流して……
そっと唇を合わせた。
「………ん…？」
ゆっくりと目を開けて……
えっ！と飛び起きたAがおかしくて、
ふははと笑ってると、
えっ？なんで？えっ？えっ！？と驚いていた。
大我「来ちゃった。笑」
「あ、はい。」
いらっしゃい…と現状を受け入れようと
必死なAの隣に座り直した。
大我「忙しい？」
「いやぁ……まぁ。
ドラマの撮影始まる前に少し曲作っておきたくて。」
大我「そっか。」
「……ん？」
大我「いや、いきなり来て迷惑だったかなって思って。」
「全然。全然いいんだけど、どうやって入って来たの？」
大我「悠乃ちゃんと下でばったり会った。」
「あぁ…悠乃…出かけたんだ。」
大我「うん。」
俺の知ってる人の所にね。
てっきり仲のいい2人だから
どこに行くとか全て知ってると思ってた。
大我「でさ、」
「はい。」
大我「来た理由なんだけど、」
「うん。」
大我「……。」
「ん？」
大我「いや…北斗とでしょ？次のドラマ。」
「うん。初対面の人じゃなくて良かった。」
大我「…そのさ、」
「うん。」
大我「…キス、シーン…あんの？」
「えっ！？そうなのっ！？」
大我「えっ？」
「明日くらいに台本見始めよう思ってたから
まだ見てなくて。えっ？でも、2人の関係性って
別にそんな……えっ？そうなの？」
大我「いや、北斗が言ってたから
確かめに来たんだけど。」
「あ…そう、なんだ。知らなかった。
やっぱ台本って貰ったらすぐ見ないとダメだね。」
本当に台本に目を通していないみたいで
驚いているAが覚悟しないとだ
と眉を下げて困った顔で俺の方を見た。
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作者名：popo | 作成日時：2023年4月15日 20時
