キミが好き ［桃］ − 1 −

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放課後、
目黒に連れられダンス部専用体育館へ向かった。




目黒「お疲れ様でーす。あ、岩本先輩！」


岩本「ん？」


目黒「マネージャー候補2人連れてきました。」


岩本「…………ども。」



無表情のまま見定めるかなように
私たちを見た岩本先輩と呼ばれるちょい強面の方。



よろしくお願いしますと由果と頭を下げると、
カノン！と誰かを呼んだ。




カノン「なにー？呼んだ？あ、新入り？」


岩本「そう。色々と教えといて。」


カノン「はーい。」




よろしくーとかなりフランクな先輩。



カノン先輩は3年生で唯一のマネージャーだと。

他は2年が3人。

1年は4人入ったけど1ヶ月で全滅
と笑いながら教えてくれた。


いや、目が笑ってない気もしたけど。




カノン「一応、二の舞になったら
困るから言うけど、この部は恋愛禁止。
あ、私たちは別にダンス部以外に
彼氏作っても問題は無いよ？
で、まず初めは体育館の鍵を借りるー。
で、鏡を隠してる戸を全部開けてー音響準備して、
あ、あとエアコンの設定は………」




淡々と流れを説明してくれるのはありがたいけど、
メモる暇は全くない。


まぁメモしなくても覚えりゃいいか。




カノン「次ね、大まかにメンバー教えるわ。」


「はい。お願いします。」


由果「お願いします。」


カノン「目黒は知ってるんだもんね？同じクラス？」


「いえ。同じ中学校出身で。」


カノン「あ、そうなんだ。
で、目黒が話しかけたのは部長の岩本照。
かなりストイック。ダンスのことになると
熱心でテンション上がるけど、基本あまり喋らない。」


「ほぉー…。」


カノン「で、あそこに座ってるのが副部長の深澤辰哉。
気をつけてチャラいから。って言うのは冗談で、
優しいし いじられキャラ。
けどしっかりしててまとめ役。」




………カノン先輩が一人一人ものすごく丁寧に
どんな人なのか教えてくれるけど、
多すぎて全く覚えられない。


洞察力すごっ！って感心してしまうくらい。

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