086 大我side ページ36
.
悠乃「こんばんは。」
大我「どぉもー。」
悠乃「あ!Aっ!」
「んー?」
悠乃「車の中にアイス置いてきちゃった!取ってきて?」
「えぇ?自分で行けばいいじゃん。」
悠乃「無理。疲れてもう動けない。」
「えぇー。まぁいいけど。」
大我くん、ちょっと行ってくるね。
と本当に家から出ていってしまったA。
別にAが取りに行く必要はないのに。
なんて思ってると、
よしっと小声で言った悠乃ちゃんが
こっちを見て近づいてきた。
大我「…。」
悠乃「あの子手強いでしょ。笑」
大我「…まぁ。」
悠乃「こんなに会ってるなら
付き合っちゃえばいいのにね。
頑なにそれはダメだって言うからさ。」
困ったもんだと優しく微笑む悠乃ちゃんは、
Aのことが大好きで
大切に思ってるのが伝わってくる気がする。
悠乃「あの子のタイミングがあるんだろうから
私たちは何も言えないけど……
待てないよ!ってなったら
強引にでも自分のものにしちゃってください。笑」
大我「ふふっ。」
悠乃「あの子アホだから、
歌番組とか見て、あの共演者に
連絡先聞かれてたらどうしよーとか騒いでてさ。笑」
大我「えっ?」
悠乃「そういう不安があるくせに強がるから、
ほんとアホ。笑」
大我「……。」
そんなこと言ってたなんて知らなかった。
そんなの、俺だって一緒なのに。
まぁアホだけど本当にいい子だから、
Aのことよろしくお願いしますね。
と悠乃ちゃんが俺に言ったタイミングで、
持ってきたよーって玄関からAの声が聞こえた。
「溶けてなさそうだよ。今食べるの?」
悠乃「あとでー。」
「じゃあ冷凍庫入れておくね。」
悠乃「あ、大我くん食べる?」
大我「大丈夫。」
そう言うと、キッチンへ向かったA。
大我「俺こそ、よろしくお願いします。」
「ん?なに?」
悠乃「んふふっ。大丈夫。こっちの話。笑」
「そっ?」
首を傾げながらも追求してこないA。
まだ彼氏彼女の関係ではないけど、
この先……
そういう関係になると信じてるからね?
297人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:popo | 作成日時:2023年1月19日 19時