37 ページ37
.
(You side)
「え、じゃあみんなは？みんなにはもう会えなくなるの？」
京本「かもしんない。」
「え、やだよ。そんなのやだ。」
田中「俺らは悪者なんだよ。」
「違う。」
田中「違くねぇよ！！」
「違うっ！そうじゃない！今の今まで一緒にいてくれたじゃん。ぽっかりと空いた心の穴を埋めてくれた。優しくしてくれた！」
田中「んなの、嘘に決まってんだろっ！」
「っ…」
高地「俺らはAを利用するために優しくしてたんだよ。逃げないように一緒にいただけで、それは別にお前のためじゃない。自分たちのためだから。」
「じゃあ、、私は私のためにここにいる。」
田中「お前バカなの？」
「かもしれない。佐久間大介が教えてくれたことが事実だとしても、今の私はここにいる6人を恨むことは無い。今の私にとって唯一の大切な思い出だから。だから最後までみんなといる。みんなといたい。」
田中「っ……」
勝手にしろよと自分の部屋なのに出て行ってしまった樹。
「……。」
私の考えは間違えてるのだろうか…。
仲間を見捨てることなんて、私には出来ない。
松村「Aの気持ちはありがたいけどさ、俺らの気持ちも分かってよ。ね？」
「……。」
じゃあ、私の気持ちも分かってよ。
記憶を失って、唯一の思い出があなた達との日々なんだから。
そんなことがあった翌日、杉田が現れ……今に至る。
みんなが無事で良かった。
もし、私が逃げてたら、、6人は殺されていたのか……。
ジェシー「高地、申し訳ないけど、俺のズボン取って。」
高地「ん？あぁ。」
高地がジェシーに血の付いたズボンを渡すと、ポケットに手を入れ、何かを取り出した。
ジェシー「これ。」
「え？」
ジェシー「色々と教えてくれた人に、Aに渡してほしいって渡されてたんだ。」
「……。」
差し出された紙切れには、どこかの電話番号と、よく分からない数字が書かれていた。
ジェシー「あの人、Aが暮らしてた施設の施設長だったんだ…。」
「え？」
ジェシー「これ、渡してほしいって頼んできたの、あの人だった。」
「……。」
あの人を思い出すことは出来ないけど、佐久間大介の話からすると、きっと家族のいない私を可愛がってくれていた施設長なのだろう。
この紙は大切に持っておこう。そう心に決めた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 228人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
popo(プロフ) - ゆずさん» ありがとうございます😭面白いと今後も思ってもらえるよう頑張ります！！ (9月30日 19時) (
レス) id: cd0d8bd3ad (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - 設定ありがとうございます。物語とても面白いので今後も楽しみにしています！ (9月29日 23時) (レス) id: 0bf6d81166 (このIDを非表示/違反報告)
popo(プロフ) - ゆずさん» すみません！ご指摘ありがとうございます！確かに抜けてました💦設定しましたので、今後ともよろしくお願い致します！また何かおかしなことあれば教えてください✨助かりました！！ (9月29日 22時) (レス) id: cd0d8bd3ad (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - こんばんは、突然失礼します🙇♀️ (友人)のところは今後名前変更するのでしょうか？そのままでも読めるのですがちょっと気になりました。 (9月29日 17時) (レス) id: 0bf6d81166 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：popo | 作成日時：2023年9月28日 22時
