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(続きです)
角や尖った耳に、髪の毛の色や瞳の色が変わってしまった亮太郎。そして当人の亮太郎は頭痛に耐え兼ね頭を抱え倒れ込んでいる。父も母も姉も妹も、もう既に亮太郎が「魔法使い」にしか見えなかった。それから亮太郎は帽子を被り耳や角を隠して生活するがやはり誹謗中傷も止まらず、家の中での家族との距離も広がっていった。
亮太郎は唯一ちゃんと接してくれたペットの犬に、無意識に魔力を与えてしまっていた。それも、日々、毎日、少しずつ。大量に溜まった魔力は犬をクリーチャーへと変身させた。クリーチャーになることで放出された大量の魔力でクリーチャーは自我を完全に自我を失っている。クリーチャーは家の中を食い荒らし、父や母、姉や妹に襲い掛かった。街に出ると人々に襲っていった。
亮太郎は罪悪感と自分を遠ざけてきた無能力者への苛立ちを抑えることが出来ず、目の前にいる人という人を突き飛ばしながら逃げた。
出来事のショックから彼は記憶を失った。
訳も分からず立ち尽くしている所に、とある男性が救いの手を差し伸べてくれたのだった。それが、「藍田亮太郎」から「洗井悩」になるまで。
そして彼が現在(病んでる)に至るまでにはこのような経緯がある。
彼には親友がいた。親友は優しい人柄で、魔法使いにも無能力者にも優しかった。悩の中に無能力者から差別されていた記憶が意識下であっても存在したからか、悩はその親友が大好きだった。
しかし、二人の間に亀裂の入る出来事があった。親友は「魔法使いの驕り」を主張したのだ。それはなあなあに筋が通っていたが、悩には怒りの湧くものだった。記憶のない悩には何故か分からなかったが、その怒りの原因は「自分だって好きで魔法使いな訳ではない」というこびりついた思い。
悩は誤って魔法で親友を傷付けてしまった。
親友を傷付けた自分に深く失望し、疎遠になった親友に絶望し、責任感が強い性格であったが故その責任感と罪悪感に押し潰されてしまった。それから「自分に生きている価値などない」「皆自分の事を嫌っている」という悲観的な思考が悩を蝕み、精神を綻ばせていった。
お陰で現在では薬に頼りまくっている状態。仲間たちから単独者であることを心配されている。何かしでかすのではないかとの事。実際、戦闘では自分の身を省みない行為が目立つ。毎日一回は「病院行ったら?」と聞かれるのが日常。
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菜の葉(プロフ) - くろせさん» ありがとうございます! いえいえ、こちらの説明不足でした…。では、関係組みや派生作品作りにお進みください! (2019年8月2日 17時) (レス) id: 8971b2ec5c (このIDを非表示/違反報告)
くろせ(プロフ) - 菜の葉さん» はい! 構わないです! 理解不足ですみません… (2019年8月2日 17時) (レス) id: 62819c8559 (このIDを非表示/違反報告)
菜の葉(プロフ) - もしよろしければ、その集落は“神樹の若木を移植するプロジェクト”によって植えられた『神樹の若木』の周囲にあるものとしていただきたいです。そっちの方が自然だと思うのですが、いかがでしょうか? (2019年8月2日 17時) (レス) id: 8971b2ec5c (このIDを非表示/違反報告)
菜の葉(プロフ) - 確認しました。一つだけいいでしょうか? 悩くんが昔住んでいた集落は神樹の魔力浄化範囲内にあると思われますが、それだとアグノマギアに所属していないことに違和感を覚えてしまって…。(続きます) (2019年8月2日 17時) (レス) id: 8971b2ec5c (このIDを非表示/違反報告)
くろせ(プロフ) - 狐狼さん» はい、構いません (2019年7月31日 21時) (レス) id: 172c2d6dd4 (このIDを非表示/違反報告)
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