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ご飯を食べ終わってからも、涼くんは手を繋いでくれた。
出会った時から涼くんは少し積極的だ。
「あ、そうだそうだ、Aさんさぁ、」
「ん?」
「さっき、スマホ見てすごい、あ、しまった、みたいな顔してなかった?大丈夫?仕事のこと?」
優斗からLINEが来た時だ。見られてたのか。
「え?あ、うん、大丈夫。お仕事のことでね。」
「ふぅん、そっか。大変だね、Aさん。」
よかった、涼くんが逃げ場を作ってくれたから、言い逃れできた。
ん?言い逃れ?
優斗からLINEが来たことになんで私、後ろめたさを覚えてるんだろう。
モヤモヤ、モヤモヤする感じが気持ち悪い。
別に隠すことないのに、涼くんに嘘をついてしまった。
「Aさん、コンビニで何かスイーツでも買って帰ろうよ。」
涼くんの声で現実に引き戻される。
「あ、うん!いいねぇ、私プリンにしよっかな。あ、でもシュークリームも捨て難い〜」
「迷う?(笑)」
「めっちゃ迷うよ(笑)」
「じゃあ、ふたつ買っちゃおうよ!」
「いやぁ、絶対太る!」
「そんなぁ。Aさん、痩せてるから少しくらい太っても大丈夫だって!」
「またまたぁ(笑)」
そんな他愛のない会話もなんだかやりきれなかった。
涼くんとコンビニによって、無事帰宅。涼くんには先にお風呂に入ってもらって、さっきの通知を見ることにした。
"大事な忘れ物があって取りに行きたい。来週の日曜日空いてる?"
大事な忘れ物…?…そんなはず。
実は、優斗は出ていってから2日後、荷物だけちゃんと取りに来た。
"言ってくれたら探します。忘れ物ってなんですか?届けるよ。"
この家には入れたくない。大事な"ペット''もいるわけで。
でも、優斗から久々に連絡が来て少し嬉しい自分がいるのと事実だ。
胸がドキドキしてる。
すぐに返事が来た。
"口で説明できるものじゃない。家に入れてくれないかな?"
私は観念するしかなかった。未練タラタラの男を振り切れるほど、私はできな女じゃない。
"分かった、来週の日曜日ね。"
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とら - 作者様のペースで頑張ってください (2018年12月11日 16時) (レス) id: 3a2e556842 (このIDを非表示/違反報告)
朱莉(プロフ) - ☆*:.。. さやちゃむ@スノガール.。.:*☆さん» ありがとうございます!これからも更新頑張りますのでよろしくお願いします。 (2018年11月28日 7時) (レス) id: ed21133e43 (このIDを非表示/違反報告)
☆*:.。. さやちゃむ@スノガール.。.:*☆(プロフ) - こんにちわ!初めまして!わんこのはしもっちゃん可愛い−♪この小説大好きです! (2018年11月21日 17時) (レス) id: 93189b2c54 (このIDを非表示/違反報告)
まる - 作品を作る前にルールをしっかりご確認下さい。オリジナルフラグをちゃんと外して下さい、違反行為です。外し忘れ、とかいう軽い意識はおやめ下さい。オリジナルの新着に二次創作が上がってくる事を不快に思う人もいます (2018年11月13日 19時) (レス) id: dec7d66ce7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朱莉 | 作成日時:2018年11月13日 18時