本当に好きな人と付き合える可能性なんてないんだよ

… ページ21

末side


「おめでとう。

バイバイ。」


なんて、何でそんなひどいこというん？

何で僕から離れてくんや？


そんな遠くに行かんといてよ。


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それは、ある日の夜のことだった。



凄く嬉しい報告がされた、次の夜の日の事で。

いつもと同じ時間に、いつもと同じ場所で待ち合わせをして。

おしゃれな町で買い物をして。


いつもだったらそこらのファミレスで食べんのに今日はちょっと豪華なレストランで。



さすがやなーって、自分の彼氏に惚れ直して。



けど、少し表情が固い気がして。
気のせいか。とか思いつつ食べて。



話してたらまたやらかい表情になって。

ほっとしてたんに。

その話は、突然で。


「末、別れよか」

「な、何言うとるん？







まとくん」


そう、突然の事だった。別れを切り出されたのは。


何も考えられんくなった。

けど、何も知らずにこのまま別れんのなんて嫌やから、せめてっておもって。理由を聞いた。



今思えば、聞かない方がよかったのに。


他の女の人を好きになったっておもっとった方が、楽だったはずだ。なのに僕は…



末「な、なんでなん、理由だけでもきかせてや。」


真「そんなん…他に、好きな人ができたんや」

末「そ、そか…ど、どんな女の人なん？」

まとくんの彼女なんだから、絶体美人だって思った。

真「いや、女やないよ？」


末「へ？」

真「男やよ。てか…古謝やし。」

……………………………………………………………


あの、衝撃の日から二日後。

いまだにまだ、俺は、現実を受け止めきれてない。

メンバーだったのも衝撃のだったし、付き合ってるときに時々まとこじゃを好きな人がいて嫉妬…というか、心配しとったからあ、そうなんやってやけに納得してる自分もいて。

けど、そんなのほんとは嘘で。

あたまんなかのほとんどは、何で？とかやだ。とか離れないで。とか、そんなことばっかやった。

あのあと、まとくんとちょっとだけ喋ったけど、古謝とはもう付き合ってるらしい。

それ聞くまで、嘘なんやないかとか、最低なことに、まとくんが告白しても、失恋したりして、また俺のもとに戻ってこないかとか。

そんなことを考えてた。

なのに、付き合ってるなんていわれたら間違いなく本当で、現実を無理に突きつけられたみたいで。

苦しくなった。だから、あんな最低なことをしたのかもしれん…
ごめんな、まとくん。？？？？。

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