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118. 行動の制限 ページ25

「…時間がない、そういうことですか?」

『端的に言えば』


A自身もそれなりに準備を進めているが、熾烈な戦いになるのは目に見えている。おそらく京都での呪霊対峙とは比較にならないものになるだろう。


「…睦月が目覚めるまでの間、Aはどうするんだ?」

『高専敷地内にいれば、天元の結界が邪魔をして私自身の感知能力が鈍る』

「しかしそれだと、お前の身の安全を確保できない」

『本当随分とお人好しなんですね』


Aは誰かに守られることを極度に嫌っていた。だから、その優しさですら強い嫌悪感を抱く。
それは唯一の身内である睦月に対しても同様であり、時に彼女は突き放す。


「…私と共に行動すれば、問題ありませんよね」


するとそれまで黙っていた七海が、口を開く。それに便乗するように五条も言葉を紡いだ。


「まぁ…、七海が一緒なら問題ないだろうね」

僕は睦月のことがあるし、Aを1人にしないっていう親友との約束があるから、それで構わないよ。と五条は言い、夜蛾も同意した。



とんとん拍子で話が進み、Aは呆気にとられるも、拒むことも面倒なため黙っていた。
その後、A自身がこれ以上高専に居座るのを嫌がったため、夜蛾は七海に明日から任務を再開する旨と、その任務にAも同行させるようにと、口頭で伝える。


それらには全て、彼女の行動監視も含まれていることは、A自身も理解していた。
そして七海に連れられて、Aは高専を後にした。

119. 合同任務→←117. 高専1年生組との関わり



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作者名:Haru yama | 作成日時:2022年2月5日 19時

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