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ページ38

〈…闇に堕ちたか…〉

「……A、どうしてここにぃ?」



ゴラムは人物に対し尊敬と畏怖の目で見ていた。



「…様子を見に来ただけだ。私にはまだやることがある、君たちがやりたいようにやればいいさ」



私はこれから起こることが見えていても、何も言わないし何も口を出さない。自由にしてくれればいい。とその赤い瞳でゴラムを見下ろし、フロドとサムの額にそっと触れるとその場から背を向けた。



「ふたりとも、Aのなかま?」



ゴラムが問いかけるが、何も答えず姿を消してしまった。それも空気に溶け込むように忽然と。



「!!きえたよぉ?あのしと」

〈あぁ、まぁいいさ。それよりでぶのほびっとはめざわりだぜぇ〜〉



すぐにゴラム現れた人物に対する興味から、本来の目的を思い出す。



「でしょっ!?こいついつもおれをいじめるよっ!!」

〈よし…、じゃあおれのいうとおりにしてみろ?なぁによくねむってる。気づかれはしないさ〉

「いとしいしとのためなら、やるぅよっ!!」

〈よぉ〜し。じゃあまずは―…〉


ゴラムは死んだように眠るフロド達に何かを仕込み始めたのだった。

3-11. ナルシルの剣→←3-10. 一方その頃



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作者名:Haru yama | 作成日時:2021年3月13日 18時

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