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Aの離れた所でも激戦が行われていた。
｢レゴラス！！二人討ったぞ！！｣
｢私は17人だ！｣
｢エルフには負けんぞ！！｣
こちらではレゴラスとギムリが短剣や斧を振るい、梯子を上ってきたウルク･ハイ達を斬り殺してその数を競っていた。
｢19人！！｣
レゴラスの矢が敵のこめかみを貫いた。
Aも隙を突いて長剣と短剣を駆使して、ウルク･ハイの腹や首を斬り裂いていた。
だが、突如すごい轟音と共に砦の一部が、爆発で吹き飛んだ。
Aはその爆風に巻き込まれ、地面へと叩きつけられた。
ガラガラと城壁が崩れ、大地は揺れる。
そのまま意識を失ってしまった。
崩れ落ちてぽっかりと穴が開いた城壁の間から、あっという間に無数のウルク･ハイが押し寄せてきた。
Aから少し離れた所では、同じく爆風に吹き飛ばされたアラゴルンが、うつ伏せに倒れていた。
彼は近づいてくる不気味な足音に気づき、起き上がろうとした。
｢アラゴルン！うりゃあああ！！｣
城壁の上では頑丈で打たれ強いギムリが、彼に向かってウルク･ハイが迫っていることに気づき、豪快に下に向かってジャンプした。
彼の意表を突く攻撃で、ウルク･ハイの軍は総崩れになり、アラゴルンは完全に覚醒する。そして、体勢を立て直すと、後ろに並み居るエルフの兵士達に向かって、｢矢を放て！！｣と命じた。
｢突撃！！｣
彼は長剣を天に掲げて、命令した。
その声に何千ものエルフの兵士達が剣を取り、駆けだすと向かって来た怒涛の勢いのウルク･ハイとぶつかり、交戦を始めた。
Aが気を失って、瓦礫の上で倒れていると、背後から一頭のウルク･ハイが近づいていた。
今まさに、剣を振り下ろそうとしたその時―…
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作者名：Haru yama | 作成日時：2021年3月13日 18時
