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標的のワーグを目で捉えたと同時に、馬から飛び降り、宙で矢を放つ。
連続で放った矢は、獣のこめかみをぶち抜き、地面を転げ落ちた。
セオデン王とローハンの騎士達が戦いの叫びを上げている。
その次の瞬間、沢山の馬とワーグが激しくぶつかる音がした。
Aは短剣を抜くと、襲い掛かるワーグの喉を掻き斬った。
ワーグの他にオークもいる。それをいいことに、Aはどんどん戦いに溺れて行く。
怪しい笑みを浮かべ、笑いながらオークの首を斬り飛ばしていた。
狂ったように声を荒上げ、殺戮を楽しむように…、そこに血のように紅い瞳を宿して。
レゴラスは、ローハン騎士達と共に戦っている。
混戦状態の中、背後からただならぬ気配を感じ振り返る。
そこには、数体のワーグが詰め寄っていた。
逃げ場がなく、ひたすら短剣で攻撃を仕掛ける。
『!!』
だが、目の前の相手に気を取られ背後から近づいてくるオークに気づかなかった。
後ろから殴られ、地面に叩きつけられる。
『…っ…!』
すぐに剣を抜いて、次いでの攻撃を防ぐが避けることが出来ずに、まともに攻撃を受けてしまう。
『…くっ…そ…』
意識が朦朧としていき、止めを刺そうとするオークの喉を短剣で貫くと、息絶えたオークが自分の上に覆い被さってしまう。
『…うっ…』
その重さに、Aはそのまま意識を失ってしまった。
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作者名:Haru yama | 作成日時:2021年3月13日 18時