片割れの呪術師【呪術廻戦】 (ページ35)

今日:15 hit、昨日:8 hit、合計:143,601 hit

【過去編】4話　呪霊の襲撃ページ35

五条が任務報告に行くと、Aが帰ってきていないことを知らされた。

｢…一緒じゃないのか？｣

｢先に帰ったと思った｣

夜蛾は最近のAの行動に不審な点が目立つと言う。

｢3級であるにもかかわらず、単独任務を言い渡されている｣

｢…Aが？｣

A自身、合同任務では常に後方支援に徹しており、戦い向きではないという印象が強い。
それにもかかわらず、単独任務を言い渡されるなんて…、しかもどうやら夜蛾の意に反して…、という感じのようだ。

しかし先ほどのあの言動は…、違和感を覚えた。普段のAから全く想像がつかないくらい、強い憎悪を感じた。呪霊を祓う時に―…彼女は笑っていた。
するとそこに―…

『あれー？悟、来てたんだ』

｢｢！！｣｣

着替えを済ませたAが夜蛾の元へやって来た。どうやら彼女も報告に来たらしい。

｢どこに行ってた？｣

『制服が血だらけになったから、着替えをしに寮に戻ってた。汚れ落ちなくなっても困るからね』

｢怪我はしてないか？｣

『してないですよー』

元気です、という具合に親指を出している。

｢…A、あの呪霊は何だ？｣

それは先ほど、Aを襲った呪霊である。

『知らない』

｢嘘だ…、そんな風には見えなかった｣

少なくとも、何ら関係がありそうな―…そんな気がした。

『うーん…、大したことないんだけどなぁ。最近増えてきたんだよね、呪霊の襲撃』

｢！｣

本人は全く気にしていないのか、ニコニコ笑っている。