片割れの呪術師【呪術廻戦】 (ページ28)

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26話　無謀ページ28

目を覚ました時、そこは病室だった。

『…？』

ふとお腹辺りに重みを感じ、そちらに目を向けると五条が寝ていた。

｢…！A、起きたんだね。丸2日眠っていたよ｣

『…硝子、心配かけた』

｢…右顔面のところ、とりあえず包帯で覆ってる｣

家入にそう言われ、Aは右手で右顔面に手を当てる。

『……そう』

軽く息を吐くと、Aは右手に呪力を込めて包帯を剥がしていく。

『硝子、見ない方がいい。…多分治療時に見てしまったのだろうけど、｢呪力を持つ者｣が見ればそれなりに精神ダメージが大きいから』

｢……わかったわ｣

家入は視線を逸らすように、背を向けると、五条が深い眠りについていることを確認した上で、包帯を外す。そして数分後、

『…終わったよ』

家入がAの方を振り返ると、そこには右顔面を覆う仮面が付いていた。

『怖い思いをさせてごめんね』

｢……A｣

家入はAを抱きしめる。

｢…無茶、し過ぎよ…、ここには私達がいるんだから、もっと頼ってくれたっていいのに｣

『…昔から、そう硝子に言われていたのに。不器用でごめん』

背中をポンポンと撫でると、家入はAから離れた。
そして他に怪我がないか、A自身が確認している時、急に背後から抱きしめられる。

｢…生きてて、よかった…｣

『……悟』

｢特級複数体って、無謀すぎるだろう…｣

確かに無謀すぎる。五条ですら相手にしたことないだろう。

『…本当ね、仕方なかったんだよ』

だけど本人は至って冷静。その反応に五条と家入は疑問に思った。
通常であれば逃げる方を選ぶというのに、何故逃げなかったのかと…。

｢…仕方ない？｣

『だって、自分で招いた種だから』

｢｢！！｣｣

衝撃の一言に、2人は愕然とする。