片割れの呪術師【呪術廻戦】 (ページ20)

今日:6 hit、昨日:8 hit、合計:143,592 hit

18話　実力把握ページ20

｢…何で！当たらない！？｣

｢…完全に見切られている…？隻眼なのに…｣

隻眼相手に、避けられ続ける為苛立ちを露にする生徒たち。すると、突然。

｢！！｣

虎杖の拳を受け止め、Aは笑みを見せる。そしてそのまま虎杖を背負い投げした。

『…はい、次』

｢！？｣

虎杖が背中から落下する直前、瞬時に釘崎の前に移動したAは、裏拳を食らわせる。しかも呪力を込めていた為、相当な威力であり釘崎の身体が飛ばされる。

『ほい、最後』

｢…なっ…｣

Aは伏黒の背後に回り、足蹴りを食らわす。体勢を崩した伏黒に容赦なく腹に拳を食らわせる。
Aの容赦ない反撃を喰らい、一切動けなくなった3人を見て、五条は終了の合図を出す。

｢はい終了～。結果は…、まぁ見ればわかるか｣

Aはふぅ…、と軽く息を吐いている。

虎杖は背中から落下し、仰向けのまま動けず、釘崎は裏拳を食らわされ壁に身体を叩きつけられ、伏黒は腹に拳を食らわされ、動けない。

｢…で？A、今やったのって術式とかじゃないよね｣

『そうだね。基本的に術式は滅多に使わないよ』

そう言うと、伏黒が驚き、この前の事を話す。

｢…え、ちょっと待ってください…。この前の特級呪霊の時、あれは―…｣

『あぁ、伏黒君は見ていたんだっけか』

｢…伏黒？何を見たんだよ｣

虎杖も気になるのか、伏黒に問う。

『…手の内明かす必要ある？』

しかしAは初めから語るつもりがないのか、ひらひらと手を振り拒む。

『あの時は相手が特級だったから、それなりにこちらもやらないといけなかった』

｢…A、何をしたのか教えて｣

五条自身も、Aの戦い方を知らない為、動揺を隠せないでいる。
そもそも、Aはいつも五条達の後ろで後方支援に徹していた為、直接的に戦う姿を見たことがないのだ。
ただ、1度だけ使っている姿を見たことがある五条は、呪力のコントロールが上手くできず、術式を使うたびに反動にやられていた印象だけが記憶の片隅にあった。