検索窓
今日:4 hit、昨日:25 hit、合計:143,615 hit

11話 同族殺し ページ13

伏黒の報告を受け、五条は現場を訪れていた。


「…ここに、Aがいた」


任務を終えて高専に戻ると、伏黒達が特級呪霊と遭遇し、更にその現場にAが駆けつけ助けられたという情報が入ってきた。
助けた理由を尋ねたのかと、伏黒に聞くと、〔五条悟の教え子なら、助けるのは当然…、と〕



「…だったらどうして、僕から逃げるんだ」


明らかに距離を置かれているようにしか思えない。どうしてAが彼らの元にいたのか…、偶然とは到底思えないし、だからといって何らかの目的で動いているのかも分からない。
Aの地位を確立させようとするにも、12年という長い歳月ではどうすることもできない。それほどまでに、Aの存在は虎杖や夏油に次いで脅威となっているのだろう。


「…A」


弱々しく彼女の名前を呟いた声に、


『…呼んだ?』

「!!」


唐突な声に五条が後ろを振り返ると、白装束を着たAが立っていた。


「…どうして」

『名を呼ぶ声が聞こえたから』


Aはただ首を傾げて五条を見ている。


『…地位を戻せそうにないみたいだね、案の定』

「…っ…」

『今更だし、私は気にしないよ』


Aは条件を提示した割に、それほど期待していなかったようで、軽く伸びをしている。


『久禮田家一族を殲滅し、呪詛師と呪霊を排除する。やっていることは君ら呪術師と何ら大差ないけど、立場上どうすることもできないなら、今の方が断然楽』


何にも縛られることなく、フリーに活動できるのも悪くない…。そう言って。


「…両者から追われる…、そういうことか?」

『そうだね』


Aは五条の言葉に頷き、そっと手に触れる。


『…宿儺が虎杖君の体内にいる限り、私は味方だよ』

「!!」

『…じゃ、また』


そう言ってAは五条から背を向ける。だけど五条はそれを引き留めた。

12話 理由→←10話 手助け



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.4/10 (43 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
167人がお気に入り
設定タグ:呪術廻戦 , 原作沿い , 無性愛者   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Haru yama | 作成日時:2021年3月8日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。