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「あれ？今日、お母さん出てきてないね」
御幸「ほんとだ」
保育園の先生が心配そうに俺を見た
保育園が終わり、帰りのバスに乗り込んで
家の前まで送ってもらうと
いつもいるはずのお母さんがいない。
御幸「いいよ、先生。工場にお父さんいるから」
さようならーとお辞儀をしてバスから降り，工場まで走った。
後ろから一也くん！と大きな声で呼ばれたけど無視して工場に入って行く。
御幸「あれ、お父さんもいないじゃん」
工場な中をキョロキョロ見渡してもお父さんの姿はなかった。
家の方にあるのかな。
「一也くんおかえり。お父さんとお母さんなら家にいると思うよ」
通りすがりの従業員に声をかけられた。
御幸「ありがと！」
いつもなら工場にいるのに珍しい
お父さんが工場から離れることは滅多にないから
何かあったのかと思うと全力疾走で家の方に走った。
お父さん怪我したのかな。それともお母さんに何かあったのかな。
大丈夫かな。
そうだ。お父さんはたまに怪我して帰ってくる。
工場で働いていれば怪我は付き物だ。
スチール工場だから、鉄を熱で溶かしたり切ったりする。
去年だったかな…
丁度忙しい時期で夜中まで作業していたお父さんは睡眠もしっかり取れてないときがあった。
睡眠不足のまま工場で作業していると
案の定、ゆびをパックリ切り
家で処置ができないほどの怪我で
病院に行って縫ってもらってた。
あれは俺の中でトラウマ
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作者名：トシちゃん | 作成日時：2023年4月14日 1時
