百二十七話 ページ42
後日
ミツバさんは病院に入院し、土方と総悟は険悪な雰囲気が漂っていた。
見廻りを終え、屯所を歩いていると道場の方から打ち合いが聞こえた。
A「ん?こんな時間に打ち合い?誰と誰が?」
気になって近づいていくと……
カンッ、カンッ、!!
沖「最近随分と姉上の周りを嗅ぎ回っている様で…一体どういうつもりなんですかねィ」
土方と総悟が、竹刀でで稽古の打ち合いをしていた。どんどん総悟が打っていく。土方はそれを受け流したり、弾いたり。
沖「これ以上、姉上の幸せ壊すのは……辞めてもらいてェんですが?」
A「(ミツバさんのことか)」
すると土方が口を開いた。
土「転海屋……」
A「?」
土「不逞浪士と大量の武器を闇取り引きしている嫌疑がかかっている。
密輸で仕入れた武器を、浪士どもに高値で売りさばいてやがる。ありゃ、闇商人だ」
なるほど……そういうことか。
つまり、俺達真選組の敵か……
何も返さない総悟に、追い討ちをかける様に土方は言った。
土「おめーの姉貴の旦那は、俺達の敵なんだよ」
沖田「ッ清濁併せ持つ技量が無いと商売なんかやっていけやせんよ…それにあの人の人柄はアンタも見たでしょう。心底姉上に惚れてますよ。きっと幸せに」
違う……あの男はそんなんじゃない。
初めてそいつと会った時から違和感を感じてた。
その違和感が今日分かった。
土「そいつァ俺に奴を見逃せって言ってんのか!」
_カンッッ、!!!
土方は声を大きくして、総悟に斬りかかった。
沖田「……そう聞こえやせんでした?」
「「!!」」
土「今のはきかなかったことにしてやる。気が失せた。あとは一人でやりな」
そう言って、道場を出ていこうとする土方だが、その背中に向かって、総悟は攻撃を仕掛けた。
沖「まだ話は終わってやせんぜ!」
土方はギリギリで受け流す。
土「ッ寝ぼけてんのかテメェは!!!そんな悪党とくっついて姉貴が幸せになれると思ってんのか!?」
カタンッッ、
その言葉に、総悟は木刀を落とした。くしゃ、と前髪を軽くかきあげて涙を流しながらも笑顔を作る総悟。
沖「長く、ねェんです……もう………」
そっか……確かミツバさん、結核だったよな。
昔医学の本を読んだことがあるから何となく予想してたけど、やはりか……
沖「小さい頃から俺の世話ばっかり…自分の事なんて放ったらかしで婚期も遅れちまって…ようやく幸せ手に掴んだと思ったら………!」
総悟はギュッ、と手を握って今後は絶対にしないであろう、行動をした…土方に頭を下げたのだ。
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あしゅ - 続きが気になります……!これからも無理のない範囲で頑張ってください!応援してます! (11月25日 0時) (レス) id: d6b5e366a4 (このIDを非表示/違反報告)
ななみ(プロフ) - 私も台本書きが気になりました...。 (11月20日 12時) (レス) id: b9dbee0f0f (このIDを非表示/違反報告)
きゃねこ@FGO垢(プロフ) - 台本書きで読みにくかったです。 (11月19日 12時) (レス) @page24 id: b9dbee0f0f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Metal | 作成日時:2023年9月21日 8時