戦争。 ページ10
全員が、黙って歩いていた。
その静けさが、自分の怪我を認知させた。
私は、そういえば足やられたんだった、そう思って忌々しげに歩く足元を見つめる。
「お？」
「……いたか」
先頭の二人の声が聞こえたものだから、私は顔をあげた。
セリフからして、ルフィがいたんだろう、そう思ってみた先には、国のトップが立っていた。
「って、え……？」
こんなシーンあったっけ。
こちらに来て数年。
もう原作もよく思い出せない。
アラバスタ編は一番好きな話だったんだけどなぁ……。
「おっさん誰だ？」
なんて無神経な奴だ、という思いを込めて、目の前にいる黄色い頭を叩いた。
痛い、そう言って頭はを抱えるぐるぐるマユゲの前に立って
「すいません……」
と、謝った。
「みんな！！」
そのとき、やけに高く聞こえる女性の声がした。
言わずもがなビビな訳だが。
タタタと駆けてくる彼女は数メートル先で固まった。
「パパ！！？」
どうやらこれで彼らも目の前の人物が一体誰なのかを理解したらしい。
「お、お、お父様ぁぁ！！？」
「……あんた、国王か」
「へー、これが国王……」
反応は様々だが。
ちなみに上から、サンジ、ゾロ、ジャックだ。
それから少し、ルフィの戦いの説明があって。
「一度は死ぬと覚悟したが、彼に救われたのだ」
やっぱこいつはすげぇ。
国王にここまで言わせてしまう。
「って、なんでビビ悠長に話聞いてんだ」
「……ああ、お前はそれより早く行けよ」
え、と不思議そうに首を傾げているがまだ分からんか。
「せっかく止まった国の反乱に……王も王女もいなきゃシマらねぇもんな」
そう言ったウソップの言葉によってようやく分かったようで。
しかしまだ戸惑っているようだった。
「でも、みんなのことも……！」
そんな彼女に、タバコの煙をフー、と吐き出してサンジは言った。
「分かってんだろ？俺たちはフダツキだよ。国なんてもんに関わる気はねぇ……」
「俺はハラがへった」
「私はねむいな」
チョッパーにつられてそう言うと、対抗してんじゃねぇよ、とジャックにデコピンされる。
別に、そんなつもりじゃないんだがなぁ。
「勝手に宮殿に戻ってるわ。ヘトヘトなの」
ふんわり微笑むナミを見て、ビビはコク、と小さく頷いた。
二人の親子の背中を見届けてやや数秒。
皆、目を閉じ倒れた。
……そこからは、あんまり覚えていない。
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たにやん(プロフ) - フェイロさん» ありがとうございます！ (2016年5月2日 1時) (
レス) id: 5939541d69 (このIDを非表示/違反報告)
フェイロ - 更新p(´∇｀)q ﾌｧｲﾄ~♪ (2016年4月30日 23時) (レス) id: ba5caa7631 (このIDを非表示/違反報告)
たにやん(プロフ) - 三日月βさん» はい、ありがとうございます！こちらも私なりに出来る限り更新頑張りますね！ (2016年3月9日 7時) (レス) id: 132106bcfc (このIDを非表示/違反報告)
三日月β(プロフ) - たにやんさん» そう言って頂けて嬉しいです。こちらこそありがとうございました。更新、無理せず頑張ってくださいね！ (2016年3月8日 21時) (レス) id: 3928a59327 (このIDを非表示/違反報告)
たにやん(プロフ) - 三日月βさん» ありがとうございます！！いや、すっっごく可愛いです！！黒髪黒目だけなのは読者の想像にお任せするという意味なので、全然問題ないです！イラスト提供ありがとうございました！ (2016年3月8日 21時) (レス) id: 132106bcfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たにやん | 作成日時：2015年8月7日 13時
