ショタとロリ。 ページ38
「やっぱり、貴方は私、なんだね。未来の」
「ああそうだな。ただ、お前の選択によっては今の私じゃなくなるかもだけど」
「そうなの？」
私はこくりと頷いた。
「ま、お前にそれを言うつもりはねぇけどな」
「どうして。こんな危なそうなところ、私生きられないよ」
「お前にもこの居心地の良さがいつか分かるよ。んでもって、この胸の痛みもな」
この世界は確かに危険だ。
でも同時に、面倒な人間関係がなくなってのびのびとできる。
私はこの世界がすきになってしまった。
だからこそ、胸が痛む。
母や友に会いたい、戻りたくない、そんな気持ちが交差して、うじうじと留まったまま。
「……そう。まぁいいや。貴方は私だから。きっと私も貴方になる時がくる」
ちびっ子の私は大人びた口調でそう言って座らせていたベッドに寝転がった。
昔っから生意気だなぁとしみじみ思う。
「そういえば、なんで昔の私がここにいるんだ？」
「そんなの知らないよ。気づいたらここにいたんだ」
「ここ来る前に何してた？」
私は何気なく聞く。
「え、っと……学校から帰る途中で、なんとなく公園に寄って。
……ブランコで立ち漕ぎして、着地に失敗して……
あれ？そっからどうなったんだっけ」
「目の前が真っ白になって、気づいたらここで寝てた、じゃねえか？」
もし、仮にそうなのだとしたら。
私は10歳ですでに今と同じ体験をしていることになる。
「ああ、そうそう。なんで知ってるの？」
「同じことにあったことがあるからな」
「へぇー。ってことはここにもそれできたんだ」
「ああ、ちょうどお前ぐらいのチビになって……あ」
「あ？」
こっちに来たばかりの時、ずっと疑問に思ってたこと。
なぜ、私は体が小さくなっていたのか。
それはもしかしたら、私が覚えていないだけで本当は10歳の時、こちらに来ていたからではないのか。
ちょうど彼女と同じように。
10歳の体に合わせてトリップした私は、再度トリップしたときは、同じ条件からスタートしなければならないのではないか。
だから、あの小さな体から始まったのだろう。
では帰るときはどうなるのだ。
また同じ条件でなければならないのだろうか。
「ねぇ、どうしたの」
幼い声で我に帰る。
「……いや、私がちょっと考えすぎただけ」
空想ばかり走りすぎてしまってもしょうがない。
私は今の一件を心の底に置いておいた。
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たにやん(プロフ) - フェイロさん» ありがとうございます！ (2016年5月2日 1時) (
レス) id: 5939541d69 (このIDを非表示/違反報告)
フェイロ - 更新p(´∇｀)q ﾌｧｲﾄ~♪ (2016年4月30日 23時) (レス) id: ba5caa7631 (このIDを非表示/違反報告)
たにやん(プロフ) - 三日月βさん» はい、ありがとうございます！こちらも私なりに出来る限り更新頑張りますね！ (2016年3月9日 7時) (レス) id: 132106bcfc (このIDを非表示/違反報告)
三日月β(プロフ) - たにやんさん» そう言って頂けて嬉しいです。こちらこそありがとうございました。更新、無理せず頑張ってくださいね！ (2016年3月8日 21時) (レス) id: 3928a59327 (このIDを非表示/違反報告)
たにやん(プロフ) - 三日月βさん» ありがとうございます！！いや、すっっごく可愛いです！！黒髪黒目だけなのは読者の想像にお任せするという意味なので、全然問題ないです！イラスト提供ありがとうございました！ (2016年3月8日 21時) (レス) id: 132106bcfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たにやん | 作成日時：2015年8月7日 13時
