あと ページ33
「稲荷崎がシード校って聞いてないんですけど」
「そりゃ、自分が知らんかっただけやろ」
「そうですね」
怪我から復帰してIH本戦まではあっという間だった。夏休みに入ってからは僕だけが別メニューで練習のほとんどを体育館の周りの外周にあてられた。
おかげで少し体力がついたけども。
IHの開会式後。外は猛暑だけど体育館の中は涼しかった。まぁ、コートに立ったらそんなことはないと思うんだけど。
稲荷崎が去年3位だったのも初めて知った。そのおかげで僕らは第三シードで二日目からの参戦。やっぱ、聞いてない。
開会式が終わった後、宿で文句を言っていると先輩に突っ込まれた。
「明日は観戦か」
「せやな。やりたいんはわかるわ」
「侑さんのそれと一緒にしないでください」
「なんでやねん！同じやろ」
「確実に違います。僕は見るよりやる派なだけです」
「俺やってそうや」
「……」
ため息をつくとどつかれそうだったからそれはのみこんだ。
多分侑さんと意思疎通は出来てないけどいいや。諦めた。侑さんみたいなバレー馬鹿には何を言っても無駄だ。
「あと5戦か」
「全国制覇まで？」
いつのまにか治さんと角名さんも集まってきている。ポロリとこぼした言葉を角名さんが拾う。
「はい。地味に遠いなと」
「まぁ、口で言うほど簡単な話じゃないよね」
「でも勝てばいいだけや」
「せやな。全部勝てばいいんや」
「治さんって時々侑さん並みのバカになりますよね」
「こいつと一緒にすんなや！」
「どういう意味や！」
「そのままや！ このポンコツム！！」
「喧しいわ！ アホサム！！」
僕の何気ない一言で始まった侑さんと治さんのケンカは監督と話していた北さんが戻ってきたことによって終了した。
正座させられだけど。僕と角名さんも怒られたけど。角名さんはなんで俺までって顔をしてた。たしかに今回は角名さんは巻き込み事故だと思う。
その後の角名さんの侑さんと治さんへのあたりが強かったのは言うまでもない。
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蓮夜 - 面白かったです。主人公が凄くかっこいいし、兄のことをにぃといってるギャップが良すぎました。お疲れ様でした！ (5月14日 23時) (
レス) @page48 id: 574d664119 (このIDを非表示/違反報告)
ぽん(プロフ) - 今一番楽しみにしてる小説です(T . T)これからも応援してます〜！ (2020年5月2日 11時) (レス) id: 008e34b9a1 (このIDを非表示/違反報告)
ogofumi(プロフ) - 続編おめでとうございます！めっちゃ好きです。これからも応援してます。更新頑張ってください！ (2020年4月30日 21時) (レス) id: d6342d80f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りろ | 作成日時：2020年4月30日 21時
