過去２ ページ18
昨日は他愛のない話をした。といってもほとんどがバレーについてだけど。
ワカともだいぶ仲良くなれた。ワカについてわかったのはワカが見た目に反して天然だってこと。
「ワカ！ またスパイクの威力上がったな」
「友井もブロックが上手くなった」
「ワカが高等部に行ってからあんまワカのスパイク見れてなかったから久しぶりでちょっとビビったわ」
いや、ビビってたの？ めちゃめちゃ楽しそうにブロックしに行ってたけど。普通、腕もげるでしょ。あんなスパイクをブロックしたら。
打つ方も大概だけどにいのブロックも気持ち悪い。なんであの大砲をソフトじゃなくてキルで行こうと思うの？
にいは身内の贔屓目を抜きに本当に凄いミドルブロッカー。
セッターのトスの先を嗅ぎ分ける天才的な嗅覚。でもその才能に奢らないし、頼りきってしまわない努力と確かな実力。ブロックだけじゃなくてサーブ、レシーブ、スパイクも手を抜かないし本当に上手い。
試合中にブロックを飛んだ回数に対してドシャットができる回数は数えるほどしかないのが普通だけど、にいの場合はそれが当てはまらない。にいがコートにいるだけでその確率はグンと上がる。
徹さんと戦った世代を引っ張ったワカを周囲が怪童と評したように、今の白鳥沢を引っ張るにいが白翼と恐れられてるのを僕だって知ってる。
「A！ 相変わらず体力ないな。早く来いよ。ゲーム再開するぞ」
「まだやんの？」
「当たり前だろ」
朝から白鳥沢のOBの練習に参加させてもらっているけど、僕の体力とにいの体力を同じに考えないでほしい。
催促されて、コートに加わる。なんで部活のないオフに普段の部活よりもキツイ練習をしてるんだろう。
そうは思っても身体は動く。向こうのコートから飛んでくる弾丸のようなスパイクのコースに入って全身で勢いを押し殺す。
あ、きた。ドンピシャ。
「ナイスレシーブ。また腕あげたな」
「今のにいに言われても嫌味にしか聞こえない」
「いや、良いレシーブだった」
「ワカまで。ありがとう」
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蓮夜 - 面白かったです。主人公が凄くかっこいいし、兄のことをにぃといってるギャップが良すぎました。お疲れ様でした！ (5月14日 23時) (
レス) @page48 id: 574d664119 (このIDを非表示/違反報告)
ぽん(プロフ) - 今一番楽しみにしてる小説です(T . T)これからも応援してます〜！ (2020年5月2日 11時) (レス) id: 008e34b9a1 (このIDを非表示/違反報告)
ogofumi(プロフ) - 続編おめでとうございます！めっちゃ好きです。これからも応援してます。更新頑張ってください！ (2020年4月30日 21時) (レス) id: d6342d80f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りろ | 作成日時：2020年4月30日 21時
