背中２【稲荷崎】【男主】

ファミレス ページ16

「あの、なんで皆さんがいるんですか？」

「俺は呼ばれたからな」

「面白そうだったからネ」

「牛島さんが行くと言うからだ」

「白布に連れてこられた」

「俺は川西に頼まれて仕方なく」

「俺もAと話したかったからな！」

「俺は付き添い」

「同じく」


ワカは確かに話があるからいいよ。


天童さんは面白がるんだったら帰ってください。


白布さんは牛島さんの行くところならどこまでもついていくの？


巻き込まれた川西さんと瀬見さんは僕に不満の目を向けないでください。僕だってこの人たちがくるのは予想外なんですから。


工は多分純粋に話たくて来たんだろうけど今日はちょっと違うかな。


山形さんと大平さんは付き添いってなんですか。僕はワカ以外を呼んだ覚えはないんだけど……。


「で、そちらはなんで？」

「Aが終わったら説明する言うたからやろ」

「俺は飯食い行くゆうからや」

「俺もAのことには興味があったから」

「俺は角名に連れてこられた」

「同じく」

「俺は双子に巻き込まれたんや」

「みんなが行くって言うからおもしろそうやと思ってな」

「すまん、赤木に連れてこられた」

「こいつらだけで行って店に迷惑かけるわけにもいかんからな」


侑さんはまだわかる、けど治さんは完璧にご飯目当て。

角名さんは天童さんと同じテンションだし、銀島さんと小作さんはもうしわけない。


角名さん、二人を呼んだのは興味はあるけど侑さんと治さんに絡まれたとき巻き込まれたくはないからでしょ。自分の代わりに双子の犠牲になってもらうために。


アランさんもなんだかすみません。赤木さんは絶対に面白がってる。


尾白さんもすみません。


北先輩だけは本当に頼りになる。最後の砦だ。だけど、巨体の野郎がこれだけファミレスに集まってる時点で迷惑も何もないと思う。


「言ったからには説明しますけど、何も楽しい話ではないですよ」


息をついてあの頃を思い出す。まだ鮮明に思い起こせる。

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