救世主 〜主人公視点〜 ページ35
女の仁義なき戦いとでも言うべきだろうか
人混みに押されながらもひき肉をゲットした
しかし私は忘れていたことがある
で、出られないっ....！
お肉を求めて集まった主婦達の作ったトラップという名の押し戻されをくらっていた
お肉を取ったは良いけどもこれじゃあ会計に行けないよ....！
カート付きなうえに、もう片方の手にはひき肉
人を押し戻そうにも手が足りない
これが本当の猫の手も借りたいってことか
どうしよう....
体力も奪われてそのまま人の波に流れそうになったその時
？「大丈夫ですか？」
主婦の仁義なき戦いの中には不釣り合いな男の人が話しかけてきた
それも相当背の高い人である
この人、私に話しかけてる....？
返事をしようとスマホの入力画面を開こうとするも、バランスを崩しかけて慌ててカートにしがみついた
だめだ、返事が出来ない....！
それを見た男の人は私のカートを掴む
？「声が出せない人ですね？じゃあ俺がカートを押しますんで後ろからくっついてきて来てください。多分離れちゃうとすぐ戻されちゃうと思うんで」
そう言ったその人はカートを押して女の人の渦の中を推し進め始めた
私はその人の後ろにすぐに付いていく
凄いこの人....あっという間に....
ものの数秒で脱出してしまった
？「はい、出れた」
A『ありがとうございます。凄く助かりました』
急いでスマホに文字を表示させて頭を下げる
？「どういたしまして。ところで君はもしかしてAさんだったりします？」
え？
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作者名：ハルタネ | 作成日時：2017年6月23日 21時
