彼氏の女遊びがえげつないので別れたら溺愛された【ミヒャエル・カイザー】

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いや〜、ペンギン可愛かったなぁ。

ミヒャエル置いて勝手にお手洗い来ちゃったし、早く戻らないと。



急いで、お手洗いを出て元の場所に戻っても、ミヒャエルはいなかった。

いや、本当にいない。どこ行った。

とりあえず電話かけるか……。


『もしもし。ミヒャエル、今どこにいる？』

『A、迷子か？俺は尾がついて灰色と白の奴がいるとこにいるぞ』


尾がついて白と灰色の奴……。

うん、分からん。


『いや迷子なのはミヒャエルだからね。私がミヒャエルのところ行くから。そこから離れないでね』

『あと、尾がついた白と灰色は分かんないから名前とか教えてほしい』

『すまない、ありがとう。名前は……イルカだな。』


あっなるほど。イルカね、はいはいはい。

いや、分からないでしょ。

間違ってはないけど、尾がついた白と灰色なんて想像すればたくさんいるからな……。

最初からネームプレイトを確認しようよ。
　
……うん、まぁでも想像力が鍛えられるからいいか。

ミヒャエルがイルカを知らなかったとか、そういうことは考えないでいよう。



お手洗いから少し離れたところのイルカコーナーに行くと、すぐに発見出来た。

可愛いイルカのぬいぐるみを抱えたミヒャエルを。

あの身長と雰囲気で可愛いぬいぐるみを持っていられると、目立つ。


てか、可愛い。

いや、……ぬいぐるみがね。ミヒャエルじゃなくて。


「ミヒャエル。そのぬいぐるみどうしたの？」

「あぁ、そこの売店で売ってたんだ。いいだろ？」

「可愛いね。良いと思う」


イルカがずいぶんとお気に召したらしく、満足そうに持っている。


でも、ペンギンは何故かお気に召さなかったらしく、私が売店でペンギンのぬいぐるみを買おうとしたら、全力で止められた。


替わりにイルカのぬいぐるみを買ってくれた。

嬉しかったけど、ペンギンのぬいぐるみついては解せぬ。

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