そやみず ページ25
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ある日屋上で靴を脱ごうと思ったら
先客がいた。
「ねぇ、なにしてんの」
その先客は既に靴を脱いで柵の向こう側に座っていた。別にほんとはどうでもよかったんだけど、なんとなく先を越されるのが癪で声をかけてしまった。
そいつは爽やかな笑顔で言った。
「この状況見てもわかんない?」
わかるよ、俺も同じ目的だもん。
一目見ただけなのに、どうしてだろう、逝かないで欲しいと思えた。
「名前、なんて言うの?俺は猪狩蒼弥」
「井上…瑞稀」
「瑞稀くんか…綺麗な名前だね」
そう言うと彼は突然笑い出した。
「…ふはっ、あははは!」
え、なに そんな笑う要素あった?
「ごめんごめん、そんなこと男子に言われたの初めてだったから つい」
そう言いながらずっと笑ってる瑞稀くん
こんな綺麗な笑い方の人、初めて見たな
「……ちょっと、見すぎ…」
少し顔を赤くして目を逸らされた。
不覚にも可愛いと思った。
「ご、ごめん…ちょっと見惚れてた」
あ、口が滑った。
気づいてももう遅く、恐る恐る瑞稀くんの方を見てみるとさっきよりも真っ赤になって固まっていた。
「ふぇ…ぁ…な、に言ってんの…」
引かれると思ってたから予想外の反応でこっちまで照れてしまう。
「いや、ほんとに、思ったことが口から出ちゃって…… ねぇ、そっち側にいないでさ こっち来てよ もっと瑞稀くんと話したいな」
瑞稀くんは一瞬戸惑っていたけど柵を乗り越えてこっち側に来てくれた。
ちょこんと俺の隣に座る。
少し遠慮しているような、ぎこちない動きで座るからまた可愛くてじっと見てしまった。
「…だからぁ…見すぎだって……」
そう言いながら目を伏せる瑞稀くん。
あ、意外とまつげ長い。女の子みたいだなぁ。もっと瑞稀くんのこと知りたい、さっきまで飛ぼうとしてた奴が何言ってんだって感じだけど 不思議とそんな気は失せていた。
それから瑞稀くんと色々なことを話した。
なんで飛ぼうとしてたのか、家の事、学校の事、友達の事。
話を聞いていくうちにどんどん瑞稀くんに惹かれていくのがわかる。
あぁ、これが恋なんだな。
ーーーーー
某ボカロ曲パロなんですけど何の曲かわかった人いるんですかね………?
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真田丸 - 続きが読みたいです…すみません、結構更新されてない作品に。 (2021年5月30日 0時) (レス) id: 36025043ad (このIDを非表示/違反報告)
SM推し - いろんな瑞稀君を見れて最高でした! (2020年7月26日 20時) (レス) id: 944bdeebdc (このIDを非表示/違反報告)
きりん(プロフ) - 心愛華?さん» いえいえ!こちらそそリクエストありがとうございました!喜んでいただけて良かったです! (2019年1月23日 13時) (レス) id: 2854d33b4e (このIDを非表示/違反報告)
心愛華?(プロフ) - はしみずありがとうございました!めっちゃ良かったです! (2019年1月23日 10時) (レス) id: 0803397500 (このIDを非表示/違反報告)
心愛華?(プロフ) - 瑞稀くん可愛すぎて死にました!続きが気になります!ありがとうございました! (2019年1月14日 12時) (レス) id: 0803397500 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きりん | 作成日時:2018年9月1日 0時