１０,優しい鬼と魔女 ページ10
『ここ私の部屋なの？』
「嫌か？」
『嫌じゃないです』
屋敷に着き、動けない私を抱えながら玄関とは思えない大きさの場所から屋敷の中に入ると
初老の執事と思われる男性と、こちらもまた初老の世話係のような女性、２人が私達を出迎えた
「おかえりなさいませ、坊ちゃまお荷物お持ちいたしますよ」
「おう、頼むわ」
片手に持っていた荷物を初老の世話係っぽい女性に受け渡し、吸血鬼の男は私の身体を両手で抱えた
「初めまして、わたくし執事の斎藤と申します」
初老の執事の男性は私に礼儀正しい挨拶をした
『…あっ、初め…ましてAって言います…』
人見知りをしている私が面白いのか、くすくす笑う吸血鬼の男
「A様ですね、何か困ったことや分からないことがありましたら、私やそちらの世話係の女性に難なくとお申し付けくださいませ」
斎藤と言う名の執事の男性は今までの大人と違い、私を我が子を見るような眼差しで見ていた
『…ありがとう…ござ…います』
「ふふっ、緊張なさいますよね、私は千歳(ちとせ)と申します」
「坊ちゃまと一緒にお部屋に行ってみるのはいかがでしょう」
世話係の女性、千歳は愛おしい物を見るような眼で私を見つめ、一つの提案をした
「そうだな、お前の部屋あるからそこ行ってみるか…な？いいだろ？」
「坊ちゃま駄目ですよ、女性にそうやって圧をかけては…」
「…部屋行こうと思うがいいか？」
『大丈夫です…』
「それでは私はこの服をA様専用のクローゼットに掛けてきますね」
「私は食事の準備をして参ります」
「おう、頼んだぜー」
『…あの人達、優しかった』
「Aから見たらあいつら何歳に見える？」
『50歳ぐらい？』
「千歳が1500年生きてる魔女で斎藤は2500年生きてる鬼、人間がここに来るのは久々だから二人ともきっと嬉しいんだろ」
「あっ、二人ともお前の事、食料だとか思ってるわけじゃねぇからな？」
『そんなに長く生きてるならお話聞かせてもらいたいな…』
「お前があいつらに興味持ってること知ったらきっと喜ぶよ」
階段を上がり、長い廊下を突き進み続け吸血鬼の男が立ち止まった
「着いたぜーここが今日からお前の部屋だから」
ダークな色合いで高級感のあるドアの前で歩みを止めた吸血鬼の男
片手で高級感のあるドアを開け部屋の中に入った
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ななか(プロフ) - 碧葉さん» わぁ！一目惚れ！？めちゃくちゃ嬉しいです〜！ありがとうございます〜！頑張ります！ (12月2日 13時) (
レス) id: 91e5f72c7d (このIDを非表示/違反報告)
碧葉(プロフ) - もう…一目惚れしました！！大好きです！これからのお話楽しみにしております！ (12月2日 9時) (レス) @page7 id: 9218f5d455 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななか | 作成日時：2023年11月30日 1時
