8,初めてのプレゼント ページ8
「…怖がらせたか?」
『慣れてます』
「ふっ、そうかよ」
『今どこに向かってるの?』
オークション会場の外に出てから、何処かに向かって歩き続ける白髪の男
「もうそろ着くぞ」
何処かも分からず私が緊張していると
「緊張するような場所じゃねぇよ、肩の力ほぐしてけぇ?」
そんなこと言われても白髪の男がさっきから歩いている場所は
高そうな服やアクセサリーがガラス越しにキラキラと輝くお洒落な街をジャージの男とその男に抱えている女、浮かないわけがない
しかし、誰一人としてバカにして来ないどころかジャージの男を見て女性も男性も頬を赤らめている
『有名人なの?』
「それを含めて俺の家着いてから話してやるよ」
『わかった』
「着いた、ここだ」
ジャージの男が立ち止まった場所は今までのブランド店とは比べ物にならない程に美しく綺麗な服屋
『服買うの?』
「お前のな?」
「申し訳ないとか思うなよ、俺からお前への初めてのプレゼントってことで受け取っとけ、入るぞ」
「いらっしゃいませ〜」
「ラグーザ様ですね、ご指定のお洋服はこちらにございます」
「ん、支払いこれで」
「かしこまりました」
そう言ってズボンのポケットから出てきたのは黒色のカード
私は高そうな洋服屋さんの高そうなソファーに降ろされた
店員さんは黒色のカードを持ちレジに一人で向かった
『レジ行かなくていいの?』
「俺がレジに行かなくてもスタッフが会計するんだよ」
『ここに来るような人はみんなそうなの?』
「さぁな」
さっきの店員さんがレジから戻ってきた
「会計が済みました」
ジャージの男に黒のカードを返しながらそう告げた
「サンキュー」
「お前今どれぐらい身体動くか教えてくんねぇか」
『えっと、足はまだ動かないけど腕は動くようにはなりました』
動くようになった腕をブンブン動かしていると会計をした店員さんから「可愛っ」という声が聞こえ少し恥ずかしくなってしまった
「なら、俺は片手に荷物を持つから落ちないように、俺の首に手を回してくれ」
そう言って白髪の男は私を抱き上げ、首に手を回したのを確認した後
左腕に服が入っているカバンを持ちながら右手で私の背中に手を回し、店を出た
「ありがとうございました」
お店を出た後、少し歩き、ひらけた場所に着くとジャージの男は吸血鬼の羽を出し空高く舞い上がった
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ななか(プロフ) - 碧葉さん» わぁ!一目惚れ!?めちゃくちゃ嬉しいです〜!ありがとうございます〜!頑張ります! (12月2日 13時) (レス) id: 91e5f72c7d (このIDを非表示/違反報告)
碧葉(プロフ) - もう…一目惚れしました!!大好きです!これからのお話楽しみにしております! (12月2日 9時) (レス) @page7 id: 9218f5d455 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ななか | 作成日時:2023年11月30日 1時