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7,怒りと優しさ ページ7

「大変お待たせいたしました!」



私を買った男と軽く雑談をしていると、案内の男が息を切らしながらも解毒薬と一人の女を連れ戻ってきた



「ん、さっさとしてくれ」



白髪の男は立ち上がりコンテナの外に出た後に入れ替わるように



案内の男が連れてきた女がコンテナの中に入ってきた



狭いコンテナで私は左の壁にもたれかかる様にして座っている為、女は白髪の男と一緒で右側に屈んだ



女は無言で私の右腕を無遠慮に掴み、液の入った注射器を私の右腕にプスッと刺し、私の体に液を注ぎ込んだ



「終わりました!解毒薬は30分もすれば効いてくると思います!」



女は白髪の男のいる方を向き、媚びた声で言った



「把握〜」



クソほど興味なさそうに白髪の男は返事をした



白髪の男は私のもとにズカズカと歩いて向かってきた



「30分もここで待ってらんねぇから、俺が外までこいつを運ぶわ」



「外までご案内させていただきます。」



「ん」



私は白髪の男に抱っこされて運ばれている為、少しだけ周りの目が気になる



通りすがりの落札客やスタッフが珍しいものを見るようにこちらを見ている



周りの視線が痛く皮膚にチクチクと刺さる、怖い



「……大丈夫、誰もお前の事を責めたりなんかしねぇよ」



吸血鬼は心も読めるのだろうか、白髪の男の言葉のおかげで大丈夫に思えてきた



『…ありがとう』



白髪の男は少し驚いたような顔をした後に嬉しそうな顔をした



「いいってことよ」






出口が見えてきた辺りで女は口を開いた



「ラグーザ様ぁ、あのこれ私の連絡先なんですけど受け取って貰えませんか?」



「おい!不躾だぞ!大変失礼いたしました、こいつ新入りで…」



「私ラグーザ様の事好きなんです!」



「おい!お前いい加減しろよ!」



「ラグーザ様もきっと私の事好きになりますよ!」



女は案内役に怒られているにも関わらず未だ猫撫で声を出している



「…俺お前になんか興味無いし今後興味が湧くことだって100億パーセントありえねぇし



そういうのマジで迷惑だからやめてくれ」



「でも!私はその女より顔も可愛いし!スタイルだっていいんですよ?」



その女とはきっと私の事だろう



「こいつは俺にとって100億以上を払ってでも隣に置きたい存在なんだよ



外野がごちゃごちゃ言ってんじゃねぇよ」



「社長さん、そのゴミをもう二度と俺とこいつの目に映させないくれ、不快だ」



「分かっております」

8,初めてのプレゼント→←6,白髪の男



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ななか(プロフ) - 碧葉さん» わぁ!一目惚れ!?めちゃくちゃ嬉しいです〜!ありがとうございます〜!頑張ります! (12月2日 13時) (レス) id: 91e5f72c7d (このIDを非表示/違反報告)
碧葉(プロフ) - もう…一目惚れしました!!大好きです!これからのお話楽しみにしております! (12月2日 9時) (レス) @page7 id: 9218f5d455 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ななか | 作成日時:2023年11月30日 1時

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