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6,白髪の男 ページ6

落札後、私は先までいた黒のコンテナに戻された、良い値が付いたからか丁重に運ばれた



『…100億かぁ、すごい値段ついちゃったなぁ』



私を100億で買った人はどんな人なんだろうか



『やっぱりすごい人なのかなぁ』



「…こちらが先ほどご購入いただいた品でございます、次からもウチのオークションを…」



「いいからさっさと開けてくんね?」



「かしこまりました」



扉が開きコンテナの中に光が入り込んだ



ジャージを着た白髪の男はコンテナの中に足を踏み入れ、私の元に向かってきた



「よ!お前を買ったの俺ね?」



…私は変なのに買われてしまったらしい



「自己紹介は俺の家に着いてからな、行くぞ」



そう言って白髪の男は長く綺麗な左手を私に差し出した



私はその手を取って立ち上がりたかったが、首に打たれた薬のせいで腕を上げることすらもできなかった



『すみません、体動かなくて…』




「…なぁ普通ならもう薬は切れてるはずだよなぁ?何をした」




ジャージを着た白髪の男はコンテナに案内した男に詰め寄った



「えっと、そのですねぇ、大目玉の商品でしたので逃げたられては困ると思い


運び屋に通常よりも濃度の濃い薬を打たせるように命じました…」



「で?」



「解毒薬持って来させますね…」



「嫌、お前が持ってこいよ、命じたのがお前なんだったら解毒薬を取ってくるのもお前だろ」



「ですが、私は注射を打つ経験をあまり積んでいないため…」



「だったら打てる奴連れてきたらいいだろ、お前がな?」



「…かしこまりました」



そう言ってコンテナに案内した男は走って何処かへ行ってしまった








「痛いとことかないか?大丈夫か?」



さっきの男に詰め寄っていた姿とは打って変わってジャージの男は私の目線までしゃがんだ



薬の副作用を心配してくれているのだろうか



『大丈夫です…』



「それはよかったわ」



ジャージの男は私の隣に座った



『吸血鬼なんですよね?』



少女は不破と三枝の会話を寝ぼけながらも聞いていた



「怖いか?」



『いえ、神秘的でカッコイイです』



「だろ?」



『…血を飲むために私を買ったんですか?』



「え?お前俺の事覚えてねぇの?」



『…何処かで会いました?』



「……嫌、なんでもねぇよ」



「まぁ、とにかく俺はお前の血を飲むつもりもないし食う気もねぇよ」



「美味しくなさそうだしな」



『馬鹿にしてます?』



「してねぇよ」

7,怒りと優しさ→←5,100億



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ななか(プロフ) - 碧葉さん» わぁ!一目惚れ!?めちゃくちゃ嬉しいです〜!ありがとうございます〜!頑張ります! (12月2日 13時) (レス) id: 91e5f72c7d (このIDを非表示/違反報告)
碧葉(プロフ) - もう…一目惚れしました!!大好きです!これからのお話楽しみにしております! (12月2日 9時) (レス) @page7 id: 9218f5d455 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ななか | 作成日時:2023年11月30日 1時

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