３,未来と予想 ページ3
「ふざけるな！俺はお前らは許さないぞ！！」
小指のない老人が怒鳴っている頃にはもう黒塗りの高級車は動き出していた
黒塗りの高級車は一瞬にして小さな村から消えていった
『あの、さっきのって』
「ん？……あ〜、値段の話？」
『はい』
「えっとね、高値の商品でも出品する人には値段を安く偽って、偽りの売り上げの5パーセントを渡すなんてのは
闇社会ではよくあるパターンなんだよね〜」
赤メッシュの男は車のミラー越しに私と目を合わせた
『それでもいいんです、ありがとうございます』
「安心してるのかは分かんないけど、安心するのはまだ早いよ、ここからが大変なんよ？」
『はい、』
静まり返った車の中、髪に紫のメッシュを入れた男の言う通り、私は少し安心しているのかもしれない
赤メッシュの男が運転する車に揺られる
整備されていない道を走る車の揺れは今の私にはとても気持ちの良いものだった
迫ってくる眠気を必死に耐えるように首をカクカクしていると
「姫ぇ、眠いなら寝ちゃいな、おやすみ」
紫のメッシュの男の声が聞こえた頃にはもう私は夢の中にいた
「この子、どの層が買うんやろな〜」
静かな車の中で声を出したのはスーツを着た男
「政治家の層はなさそうだよね」
次に口を開いたのはパーカーを着た男
「そういえば！今回のオークション、葛葉来るんだってさ！」
「そうなん？！珍しぃー」
「何買うのかなぁ」
「葛葉吸血鬼だし、人間とか買うんやないかなぁ」
「てか珍しいね、ふわっちがオークションの話に興味持つのって」
「まぁ〜明那もそうだと思うけどさ、オークションに全く来ない葛葉が珍し〜く来るとか興味しかないっしょ！」
「わざわざ来るってことは、お目当ての商品があるのかな？」
「まぁ、俺も明那も当日オークション会場にいるわけだし、葛葉が何を買うのかはその時答え合わせやね」
「ふわっちは何買うと思うと思う？」
「ん〜、やっぱ輸血パックとかなんやない？臓器もオークションに賭けられるみたいだし、明那は？」
後部座席に眠った少女と一緒に座っている不破に三枝は車のミラー越しにニヤリと笑みを浮かべた
その姿はいたずらを思いついた少年のようだった
「俺はねぇ〜、この女の子だと思う！」
この車の中に女は少女一人、必然的に三枝が言う女の子は少女の事だろう
「なるほどね」
不破はあるかもしれない未来に笑みを浮かべた
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ななか(プロフ) - 碧葉さん» わぁ！一目惚れ！？めちゃくちゃ嬉しいです〜！ありがとうございます〜！頑張ります！ (12月2日 13時) (
レス) id: 91e5f72c7d (このIDを非表示/違反報告)
碧葉(プロフ) - もう…一目惚れしました！！大好きです！これからのお話楽しみにしております！ (12月2日 9時) (レス) @page7 id: 9218f5d455 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななか | 作成日時：2023年11月30日 1時
