19,前世と今世 ページ19
kzh「なぁ、A、お前ホントに俺の事覚えてねぇの?」
少女と吸血鬼の間に冷たい風が吹き抜けた
kzh「やっぱ、前世の記憶ないのか?」
『前世の記憶…?』
kzh「その感じだと覚えてなさそうだな…」
吸血鬼は寂しそうに呟いた
『あっ…ごめんなさい』
kzh「いや今のは別にAは悪くねぇだろ、悪いのは記憶があるって思いあがってた俺だから
お前が集めてた本が書庫に置いてあるから、てっきりお前の記憶が有るから行ってるもんだと思ってたからさ」
吸血鬼は自虐風に笑った
kzh「そうだよな〜、俺の事さん付けもおかしいもんな」
『え、前世って存在するんですか』
少女は少し前まで居た集めた記憶のない書庫で前世について調べていたが、おとぎの中の話だとばかり思っていた
故、好印象の相手と前世で何かしらの関係が有ったかもしれないという事に驚きが隠せない様子でいた
kzh「存在はする」
吸血鬼は芯のある声で短く少女に告げた
『……私と葛葉さんは前世にではどんな関係だったかとかは聞いちゃだめですか?』
kzh「ここまで言ってもまだわからねぇの?」
高圧的な口調とは裏腹にどこか嬉しがっているような、そんな声で吸血鬼は聞き返した
『口で言って貰えないとわかりません』
世間知らずの少女だが、察しが良いため聞かずとも答えは分かっていた
kzh「A、お前がお前である限り、俺がお前に興味を無くす事はない。」
kzh「これだけは来世でも覚えとけよ」
ーーーーー
「お二人はお庭で何かあったのですか?」
執事の斎藤は耳まで真っ赤に染めた少女と勝ち誇った顔をした吸血鬼を見て困惑の声を上げた
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ななか(プロフ) - 碧葉さん» わぁ!一目惚れ!?めちゃくちゃ嬉しいです〜!ありがとうございます〜!頑張ります! (12月2日 13時) (レス) id: 91e5f72c7d (このIDを非表示/違反報告)
碧葉(プロフ) - もう…一目惚れしました!!大好きです!これからのお話楽しみにしております! (12月2日 9時) (レス) @page7 id: 9218f5d455 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ななか | 作成日時:2023年11月30日 1時