頼りない君とわたし。 ページ1
……はぁ。
窓の外と今にも泣きだしそうな空とお揃いの気持ち。
私の悩みは、バンドとしても、YouTuberとしても活躍する、夕闇に誘いし漆黒の天使達のメンバーであり私の彼氏。ミスター千葉。そんな彼は私と同じ部屋で、ギターの練習。
横顔、綺麗。
見とれているとぱっと目が合いアホっぽい笑顔で笑う。
「なーにぃA。大好きだよ。」
これはほんとに日常茶飯事。
「わたしはまぁまぁかなぁ。」
これも、いつもと何も変わらない。
でも、いつもと違うのは私の脳裏に浮かぶあの言葉。
もう、千葉ちゃん推し降りようかな。
ネットに書かれた顔のない言葉。正直覚悟は出来ているつもりだった。私がブスとか身の程知らずとか言われるのはね。だけどギターが大好きで、頑張り屋さんな彼が自分のせいで嫌われる。これがこんなに苦しいなんて知らなかったんだ。
「ねぇ、どうしたの？きょう、なんか変だよ？おれ、なんかした？ずっとギターの練習してたから？財布失くしたから？」
なによ。いっちょまえに気ぃ使って。
「ねぇ、なんでなんにもゆってくれないの？おれ、頼りないから？」
「なんにも。いつも通り。」
そう言って、立ち上がろうとした私を、白い、細い腕が引き寄せる。
「おれのこと、もうきらい？」
「千葉ちゃん。離して。苦しい。」
「いやだ。はなしてよ。なにがあったの。」
ほんの一瞬、力が弱くなった隙にぱっと離れる。私の顔をみて彼の目が大きく見開かれる。彼の前で泣くのは、これが初めて。
「…っ辛いの。私の存在で貴方の夢が叶わないような気がして。…っ私好きにならなきゃよかったって。なのに離れなれないくらい、大好きなの。」
堰を切ったように流れ出した涙は止まることを知らない。そんな私に彼はさっきとはまた違う優しい笑顔を向ける。
「はじめてすきってちゃんといってくれた。おれ、心配だったよ。Aにきらわれたのかとおもって。なんか、理由はイミフメイだけどさ、おれには、Aが居てくれれば安心安全。」
そしてまた、あのアホっぽい笑顔で笑う君。
もうなんかどうでも良くなってきて、自分の悩みなんてちっぽけだなって、気づいた。
私には彼、彼には私、それだけだって、気づいた。
「A！今日は焼肉いくよ！！！！きーまーりっ！！」
結論:財布落としたとか初耳だぞ？
続く
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かなと - 作品を作る前にまずルールをご理解下さい (2019年5月14日 22時) (
レス) id: 6ffb43edd5 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年5月14日 22時) (レス) id: 6ffb43edd5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うんち | 作成日時：2019年5月14日 22時
