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独特の頭の痛さで目を覚ます。

寝返りを打つと華奢な背中がぶつかった。

狭いベッドに優斗と2人。

床には予備の毛布に包まる瑞稀。

あぁ怒られるなぁ、と予感した。

もう1度目を閉じるが、私が起きたことを察知した瑞稀が水を取りに行くのが分かった。


瑞「ん、名前。

お水。」

ゆっくりと抱き起こされグラスが渡された。

「ごめん、ありがとう。」


こんな時のためにインスタントのお味噌汁があったはず。

取りに行こうとすると、モゾモゾと優斗が腰に巻き付いてきた。

いつもならパチンとデコピンをお見舞いするけど、頭がぼーっとしてそれさえ億劫だ。


瑞稀がため息をついて優斗を離し、
もう1度私をベッドに寝かせた。


瑞「お湯沸かしてくる。」


やっぱりお酒弱いんだなぁ、

けどチャイナブルー?美味しかったよなぁ。

時計はもう12時を指そうとしている。

ピコンと私のスマホが鳴る。

橋本くんからだった。


昨日潰してしまったお詫びとバイトのこと。


別に橋本くんが謝る必要ないのに。

優「瑞稀先生!

名前ちゃんが橋本くんと連絡取ってます。

悪影響です。」


「ちょっと優斗。

橋本くんはそんなんじゃ、、」


私のスマホをスッと奪い取った優斗はクリアケースに優斗の証明写真を差し込んだ。


「何これ恥ずかしいってば!」


優「男避け!!

結構盛れてね?」



瑞「お湯沸いたよ。

味噌汁飲んだら名前ちゃんはお話ね。」


げ、、、


瑞稀の目が笑っていない。

ずるずると布団の中に潜ると今度は優斗にホールドされる。

いつもは優斗が瑞稀に怒られてるのに

こういう時だけ組むんだもん。


土曜日の昼下がり、お酒で反省するなんて

私たちはやっぱり少し大人になっていた。

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作者名:榛遥 | 作成日時:2021年12月22日 0時

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