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Mizuki said
後日会った優斗は案外普通だった。
名前にも謝っていたし、名前も笑って許していた。
季節はあっという間に過ぎて、
俺たちは20歳になった。
作ちゃんが姿を消して2年が経とうとしている。
名前は過去に囚われながらも
彼女なりに前に進もうとしていた。
「瑞稀!
今日ゼミの飲み会あるから、先帰るね。」
瑞「え、今日だっけ?」
「うん。
幹事の橋本くんが絶対来てねって。」
瑞「いいけど、2次会はだめ。
名前、お酒弱いんだから。」
「みんないい人だし、強要したりしないもん。
心配しないで。」
瑞「、、、
何時に終わるの?迎えに行こうか?」
名前は大丈夫なのに、とムッとしながらも
連絡すると約束してくれた。
優斗はさすがに2年生に上がると去年に比べ、
ペースは掴めたものの勉強は忙しそうだ。
あれから、作ちゃんの話を優斗とすることはなかった。
なんとなく聞きづらかったし、
いつもヘラヘラしている優斗が
暗い声色だったことが頭を離れない。
テストが終わった図書館は比較的空いていた。
急ぎではなかったけど、いずれ提出しなければならない課題があった。
優「瑞稀くん。」
眠くなりそうだなーと思いつつ窓側の席にパソコンを置くと
優斗に声をかけられた。
話すとなればやはり話題は名前だった。
優「橋本くんって
あのミスコン出てた先輩と付き合ってる?」
瑞「あーもう別れたけどね。
チャラいけど根は悪い人じゃないよ。」
思えば優斗と2人で話すのは久しぶりかもしれない。
大きなテストは終わったようで、
時間に余裕が出来たらしい。
優「瑞稀くん、」
瑞「ん?」
優「俺たちも久しぶりに飲み行くか!」
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作者名:榛遥 | 作成日時:2021年12月22日 0時