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Ryuto said
受験が終わり、久しぶりにゲームがやりたいと言い出した名前のために
ソフトの捜索を兼ねて家の中を整理していた。
お母さんの遺品はお父さんが管理していて
一つにまとめていたはずだが、紛れてしまっていたのかもしれない。
古いアルバムだった。
若い男女が肩を組んで笑っている。
奥に広がる景色は富士山で山岳サークルの写真だと分かる。
俺たちが子供の頃は名前が喘息持ちで登ることはなかったけれど、
車で山の麓へドライブをよくしていた。
若い両親の写真に胸騒ぎがした。
悪い予感とはこういうことなのだろうか。
ページをめくる指先が震える。
お父さんとお母さんの交際がいつスタートしたのか知らなかった。
でも、数人の男女で並んだ写真に
お母さんはお父さんの隣にはいなかった。
その代わりに別の女性がいた。
息を吐き、ページをまためくる。
先程とは違うキャンパスでの写真だった。
飲み物を持つお父さんの首には小さなペンダントが下げられている。
隣の女性も同じものをつけていた。
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作者名:榛遥 | 作成日時:2021年12月22日 0時