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85輪目 ページ5
見せてくださいっとスマホを取られる。
青ざめながらも熱くなる顔を抑えながら取り返そうと逃げる莉永さんを追いかけた。
「ちょっ返してください！」
「やっぱりカッコイイですねぇ」
「お、弟が写ってるからしてるだけで…！」
「照れなくてもいいじゃないですか〜」
にやにやしながら言う莉永さん。
「デートとかしないんですか？前見せてもらったのも家で撮ったやつでしたし」
あ、お家デートですか？っと言う莉永さんに違いますっと否定する。
「もうほんと返してください…」
「すみません。はい、お返しします」
満足したのか携帯を返してくれた。
無駄に疲れた…。
早く出口へ行こうと思ったが既に今立っている場所は出口。
いつの間に…。
「いいもの見せてもらいました」
「仕事終わりになんてことするんですか…」
「すみません、次からはお昼にします」
反省してない…。
「Aさんって彼氏いたんですか？」
いつの間にか背後にいた峰島くんにそう聞かれる。
「えっと…」
「そうだよ峰島くん。しかも超がつくほどのイケメン。どこで捕まえてきたんだか…」
ため息混じりに言う莉永さん。
「でもさっき否定してましたよね？」
「Aさんいつも否定するんですよ。ほんと素直じゃなくて可愛いです」
ふふっとニヤける莉永さんに同意する声がその場に響く。
「わかります、可愛いですよね」
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作者名：春悲 | 作成日時：2019年6月14日 21時
