定家葛5 (ページ2)

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82輪目ページ2

「おかえり」

「ただいま、Aもおかえり」

「うん、ただいま」

やっとの思いで峰島くんの誘いを断り帰宅している途中、学校帰りの輝気を見つけた。

「今日も遅いんだね」

「うん、ちょっとね」

そう濁し帰路を歩く。

他愛ない話をしながらマンションに到着。

自宅玄関を開け中に入りリビングのドアノブに手をかける。

中に入ると何故かソファで寝ている彼を見つけた。

「普通に不法侵入」

呆れた顔をする輝気。

しかし毎日の様に彼と会っているためだいぶ慣れたようだ。

寝ている彼に近づく。

「なんで毎日家に来るわけ？」

別に週一でいいだろうにっと前の輝気ではありえない言葉が聞こえてくる。

慣れって怖い。

そう思いつつもシャッターを押す指は止まらなかった。

私が1番怖いか。

撮った写真を見てそう思う。

画面には今にも彼を起こそうとしている輝気とお構いなしに寝ている彼の姿が映っている。

平和だなぁ。