Don't need to … 3

0 涼太side ページ46

明日は結婚式。








少し前にメンバーにそれを伝えるとみんなそれぞれ結婚祝いのプレゼントをくれた。



なのに、玲於と亜嵐くんだけは別々に同じものをくれた。




そしてAは今、それを受け取って上機嫌。









「涼太、知ってる？」


得意げに彼女は口角を上げる。


そんな彼女の手元にはあのケーキ屋さんのプリン。





.





「あのね、これ佐野さんと白濱さんが持ってきてくれたの。」



なんだ、そんなの知ってるよ。

預かったの俺だし(笑)



「プリンってね、カラメルがあるやつとないやつがあるじゃない？

ないやつはざっくり言うと甘いから、いいの。けどカラメルがあるのは

少しほろ苦いじゃない？」



「…苦いとこがあるから甘いとこが引き立つってこと？」


「それもあるけど、私が言いたいのは違う。」

「……」

「カラメルって元々何で出来てるか知ってる？」


「知らない。何か関係あるの？」





「砂糖だよ。シュガー。



だからね、




元々は、甘いんだよ。」







「……んー、それは分かったんだけど。」


「私が何言いたいのか分かんない？」


「うん…」


「あのね、初めはみんな甘いんだよ。

けどね、火をつけたり煮詰めたりしていくうちに苦くなる。

水分が飛びすぎてお鍋に苦いのがくっついちゃうとか、

逆にプリン自体を引き立てる苦さになってくれたり

加減によって、色々変わるでしょう？


…だから。

私達も、色々過ごすうちに苦くなっちゃう時もあるけど


苦いだけじゃなくて

ちゃんとお互いを引き立てられるような関係になりたいな。」





「……A。」

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