Don't need to …

26 ページ28

2月15日 23時27分





.



今日は仕事でミスをしてしまった。

一日中、うわの空だったくせにミスまでしてしまったら

こんな時間になってしまったのにも、うなずける。







「〜♪」

あのケーキ屋さんの近く、川沿いを歌を歌いながら歩く。



片寄さんと会ってから私の頭はどうかしている。

気づけば、あなたのことを考えてて

ほかのことが手につかなくなる。

今日の仕事だって、そう。





落ち込んだ気持ちを無理矢理上げるための歌。

周りには勿論、誰もいなくて

暗い川の中に私の歌声は吸い込まれてゆく。






story。

この曲を、あなたはどんな気持ちで作詞したんでしょうか。


片寄さんが、

あんなに輝いているのはきっと。


それに見合うだけの努力をしたから。

そして、多くの人に助けてもらったからなんじゃないかと思う。



あの表情も、

あの歌声も、

あの笑顔も、





たくさんの人に愛されてできたものだと思う。

そして、そんな人が周りにいるのは


ちょっと言い方おかしいかもしれないけど、





片寄さんが、片寄さんだからじゃないかな？








出会って数日のクセに、

そんなことを考える。



夜道に響く、レモンシフォンの音。

カッカッカッ…と、足を前に出す度響く、その音に。


昨日の片寄さんを思い出した。






＿今、たまらなくあなたに会いたい。









.







.








.





と、その時。





ふいに後ろから手首をつかまれた。









.









.






これは、やばい。

周りに誰もいない…


急いで振り払って逃げようとすると、









「Aさん、ですか…？」





私は

本当に頭がおかしいのかもしれない。

27 涼太side→←25 涼太side

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す