蒼剣【創作】5 (ページ44)

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イグニスから通伝。
『貴殿の息子、余が預かっている。』
それだけ、それだけだ…
「無事みたいよ？2ヶ月後に学園に入学ってのに…呑気なものね…」

「まず、水の確保…それから寝床か…」
そういえばラインハルト兄さんはサバイバルの時に魔法の乱用をして怒られたと聞いたことがあった。
「僕にも魔法が使えたらな…」
アルス兄さんは魔法こそ使えないが身体能力が高かった…知識もそれなりにあったし。
ユーリ兄さんは一週間寝てたって言ってたなあ…。
「この川の水飲めるのか…？」
水質を調べることも出来ない…。

まぁ、なんだかんだで一週間。生き延びました。
面倒くさかったのです…
本で読んだ濾過装置を作り…
魚を木の枝でぶっ刺して
焼いて…食べて…

美味しかった…

「つまらん！」
最初にそう言い放った、イグニス。
「ふざけるな…」
湧き上がる怒りを
「つまらんな」
「ふざけるな！こっちは命をかけたんだぞ！」
「だから？」
「だから…えっと…」

「子供だから知らぬか、知らぬは罪だ故に生きてる限り探求せよ、母親に愛はないと言ったな？笑止千万」
「母さんも父さん達もみんな、俺のことはどうでもいいんだ！」
「母親は子を産むために生命をかける、父は子を守る為に生命をかける。それは当たり前だ…しかしてそれを当たり前と思っては行けない。何故か？それは与えられる親などひと握りだ、貴様は恵まれている事にも気づかない」
「どういうことだよ」
「自分で考えよ」
「先生って呼んでいい？」
「やだ」
「勝手に呼ぶもん」