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またかや ページ3

「連れて帰って早々これですか!?」
シルヴァは苛立っていた
「落ち着け、フリーパスを持っているのはアヴァロンの龍とあのルカって奴だけなんだろ?」
「でも!」
「それに、喧嘩を売りに行ってもお前じゃ勝てないだろ…魔力に当てられて動けなくなるのが目に見えてる」
無言で俯くシルヴァ アレフはため息を吐く
諦めたくないのはアレフも一緒だ
「アヴァロンの龍が居れば…話は別だな?」
歪んた空間から出てきたのはイグニス
「借りを返しに来た」

ルカはリヴァの魔剣を引き抜こうと右手をリヴァの心臓部に当てた
「んー…そう簡単には触らせてくれないか」
展開される防壁…魔法陣はバチバチと音を立てる
「このままだと本当に死ぬ…無理に引き抜いてもいいけど、記憶が飛びかねないし…んー…」
あの場に奏者が居たのだろうか…
連れてくれば良かったか?
防壁は手を遠ざけると青白く光そして消える
まるでリヴァから離れたくないと駄々を捏ねる子供みたいに
「あの子…まるであの子みたいだ」
脳裏に浮かんだのは リヴァを連れていかないでと悲願していた少年、あの少年がそうなのだとしたら
「少し、待っていてね…辛いかもしれないけど…すぐ戻るよ」
優しく我が娘の額を撫でる
長い廊下を歩く
「また連れてきちゃったの?イグニス…駄目だろ?」
イグニスは振り返って震える肩を悟られないように往なす
「ルカ様…」
「うーん、まぁいいかなぁ…其処の少年については…俺自ら迎えに行こうと思ってたんだ」
シルヴァを指差す
「大丈夫、こっちに来なくて 俺から行くからさ」
アレフがシルヴァの前に立つ
「その殺意で迎えにだと?ふざけるな…」
「邪魔だよ、動くな」
アレフが踏み出す
足が重い 何かが足に纏わり着いているみたいだ
カランと音を立てる
「っ!?」
急いで下がろうとするが足を掴まれて後ろに下がれない
「何だ!?これは…っ!」
足元の闇から出てくる死屍、それが意志を持って足止めしてくる
「まだ、殺さない…まだね?」
「アレフ!!」
「人の心配か?随分余裕なんだね」
ルカはいつの間にか背後にいた
「折角、助けてあげたのに…自分から殺されに来るなんて〜…愚かだな」

お茶でもどうっ?→←お帰りですか!?



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設定タグ:創作 , 恋愛 , 戦闘   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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作者名:夢無 | 作成日時:2017年6月16日 5時

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