さっさと起きろ、お嬢様。【knmc】

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『ねぇ刀也。』


剣持「なんですか、A。」



授業終了のチャイムが鳴り響く教室で、私は前の席に座る刀也の背中をシャーペンでつつく。


するとあら意外。

刀也の華奢な背中は見た目よりもしっかりしていて、びくともしなかった。



まあそんなことはさておき。





『お友達ができない。』

剣持「知りません。さっさと弁当を食え。」


即答。そろそろ泣くよ？



『ちゃんと聞いてよ、深刻な悩みなんだから。』



剣持「今日も元気にお花畑ですね。」


『もう一回言ってみなさい。』


剣持「今日もお花のように美しゅうございます、お嬢様。」



思ってもいないことをペラペラと…。



こちらを向きもせずにお弁当を頬張る刀也の背中をもう一度シャーペンで強めにつついた。



剣持「痛って！？」


『あ、やっとこっち向いた。』


剣持「…大体、友達なんか作る暇があったら勉学に励め。話はそれからです。」


刀也はキレ気味に捲し立てると、また背を向けてお弁当を食べ始める。




うーん、やっぱり自力でお友達作るべきだよね。


いつまでも刀也頼りはよくないぞ私。うんうん。


まあもう高校生なんだし？刀也離れしちゃおう。





…ところで、お友達ってどうやって作るのかしら？

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