2 ページ3
剣持side
剣持「お嬢様〜、着きましたよ〜」
『...........』
..こいつ、爆睡してやがる。
剣持「....‶A"。」
若干の照れを感じながら、久しぶりに彼女の名前を口にした。
『んんん!?』
剣持「やっと起きましたか。さっさと行くぞ。」
僕はAを車から引きずり下ろし、手首を掴んで教室まで連れて歩く。
『え?いや、うん、行くけど。今..名前..』
剣持「貴方が昨日、学校では名前で呼べって駄々こねたんでしょう。」
『あぁ..そっか..。』
剣持「..ちなみにですけど」
『うん?』
剣持「なんで名前呼びがいいんですか?」
『んー..せっかく同じ学校、同じクラスなんだから、普通の友達として接したいでしょ。』
彼女が何気なく発した言葉。
剣持「...“普通の”」
その言葉に妙な引っ掛かりを感じ、思わず小さな声で復唱する。
『..え、もしかして剣ちゃん、親友の方が良かった?』
剣持「いえ別に。」
『悲し』
ほぼ反射的に言葉を返したが、案外本音だったかもしれない。
剣持「ほら、教室着きましたよ。早く席につけ。」
『剣ちゃんが冷たい。』
剣持「さっきから思ってたけど、剣ちゃんって呼ぶのやめろ。」
『..?じゃあなんて呼べばいいの?』
剣持「別にいつも通りでいいじゃないですか。」
『おーい剣持ぃ!』
剣持「違う!!」
『冗談、冗談、マイケルジョーダン。』
剣持「今日どうした、頭打ったか。」
『イメチェンすると友達できるって聞いた。』
剣持「どこ情報だよ、馬鹿め。」
『なぬ!?』
一瞬目を見開いてから、すぐに得意げな表情を浮かべるA。
『ふふん、馬鹿って言う方が馬鹿なのよ、知ってる?』
剣持「はいはい、お子様は席にお座りください。」
言い終わると同時に、Aの額に特大のデコピンをかます。
『〜〜〜!!』
声にならない悲鳴をあげ、涙目で僕を睨む貴女が、この上なく愛おしい。
279人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
立花波瑠(プロフ) - るぅらくん。さん» 出てきますとも(*´꒳`*)ただ、kgmさんはもうちょい後に登場する予定です…。気長にお待ちいただければ幸いです! (7月6日 2時) (レス) id: 0488f461bc (このIDを非表示/違反報告)
るぅらくん。(プロフ) - タグのところにrfmoと書いてあって、fwくんも登場していたので、kidくんとkgmさんもお話に出てくるんでしょうか…?楽しみです(*´꒳`*) (7月4日 23時) (レス) @page12 id: a4ab9c0480 (このIDを非表示/違反報告)
立花波瑠(プロフ) - コメントありがとうございます!更新頑張らせていただきます!✨ (7月3日 20時) (レス) id: 0488f461bc (このIDを非表示/違反報告)
赤路爾栩 - コメント失礼します!書き方すごい好みです!更新頑張ってください! (7月2日 17時) (レス) id: 19b13f7579 (このIDを非表示/違反報告)
立花波瑠(プロフ) - ありがとうございます!調子に乗って更新いっぱいしちゃいます!笑 (6月3日 23時) (レス) @page3 id: 0488f461bc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:立花 | 作成日時:2023年5月25日 17時